フーゴー・グローティウス
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フーゴー・グローティウス(Hugo de Groot, またはHugo Grotius, 1583年4月10日 - 1645年8月28日)は、オランダの法学者・政治家。「国際法の父」と称される。
ライデン大学に学び、15歳で弁護士となった。1613年に大使として、イギリスに派遣される。1621年には、レモンストラント派の指導者として終身禁錮を宣告されたが、フランスに亡命してルイ13世の保護を受けた。スウェーデン官吏としてフランス駐在大使に任命された。
著書として『戦争と平和の法』『海洋自由論』『キリスト教の真理』がある。前者はオランダ語韻文でつづられ、後者は三十年戦争の惨禍をふまえて国際法を理性と自然法に基礎付け、後世に寄与した。この著書にみられる聖書・古代ギリシアと古代ローマの歴史書からの膨大な引用は、グローティウスの教養の深さ、論証の力を示している。