メルトランディ
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メルトランディ(Meltlandi)はアニメ映画『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』に登場する架空の異星人の名称。女性のみで構成される戦闘種族で、男性のみのゼントラーディ人と抗争関係にある。
テレビアニメ『超時空要塞マクロス』作中の監察軍に代わり、劇場版『愛・おぼえていますか』で設定された種族であり、『超時空要塞マクロス』に登場するゼントラーディ軍女性部隊はメルトランディではないので区別が必要である。しかし、マクロスシリーズの作品世界内においては、2031年に映画『愛・おぼえていますか』が公開され大ヒットした影響で、一般的にゼントラーディ人女性のことをメルトランと呼ぶようになったとされている。2045年を舞台とする続編『マクロス7』ではこの混合した用法が見られるので留意されたし。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 概要
太古の高度生命体プロトカルチャーの優れた科学文明によって生み出された巨大な戦闘用兵器。プロトカルチャーは単体生殖技術により男女が別々の社会を持ち、やがて対立から大規模衝突に突入。その代理兵器として女性側が量産したのが、自らを模した女性型巨人族メルトランディである。男性側が量産したゼントラーディ人との戦闘は、巻き添えでプロトカルチャーが滅びた後も50万周期にわたり続けられ、銀河系全域で「男女抗争」が繰り広げられてきた。
生物改造兵器(バイオノイド)であるゼントラーディに対し、メルトランディは無機工学的なサイボーグに近い生命体である。身体は遺伝子工学をベースに合成骨格、光学神経などで組成され、全個体が高度なホログラフィック情報網へ接続されている。ほのかに発光する頭髪は光ファイバー繊維製で、戦闘服を介してパワードスーツへ神経接続し機体制御を行う。ゼントラーディ人に比べ小柄な体躯のため肉弾戦には向かないが、空間機動兵器を駆っての戦闘では逆に凌駕するほどの俊敏さを見せつける。地球付近でのモルク・ラプラミズ艦隊とゴルグ・ボドルザー艦隊の会戦のような真正面の撃ち合いでは劣勢を強いられるが、光学情報網で全指揮系統を一体化し、機動力や組織力を活かしてゼントラーディ軍と渡り合っていた。
1999年7月、戦闘で大破したメルトランディ軍中型長射程砲艦の1隻が放棄され、太陽系の地球へ墜落。それを地球人が8年かけて修復したのがSDF-1マクロスである。2009年2月、追撃のため太陽系に進出したゼントラーディ軍ブリタイ7018アドクラス艦隊はその経緯を知らず、のちにマクロスがメルトランディの船ではないと知り衝撃を受けることになる(→劇場版設定)。
[編集] メルトランディの兵器
生物的デザインのゼントラーディ軍と対照的に、メルトランディ側の兵器はシャープな直線で構成される鋭角的なフォルムが特徴である。巨人族は男女とも修理技術を持たないが、メルトランディの兵器は独立したモジュール構造を採用し、壊れた箇所を分離することで長期の使用に備えている。
[編集] 要塞
- ラプラミズ級機動要塞
- 全長500km、全高270kmにも及ぶ巨大な艦隊旗艦。薄板状のブロックが積層した水晶のような構造で、ブロックごとに自律的な再生・増殖能力を有している。作中に登場するモルク・ラプラミズはそのシリーズのひとつ。中枢司令機構に浮かぶ巨大な像は、情報網を通じて艦隊の意志を代表する大型の生体光学ホログラフィックコンピュータである。
[編集] 艦艇
- 艦隊指揮艦
- 強襲揚陸艦
- 標準戦艦
- 大型フリゲート艦
- 高速巡洋艦
- 中型長射程砲艦
- 戦闘で放棄後地球に墜落し、SDF-1マクロスの原型となった艦級。全長1200mながら長大な砲身を持つ。マクロスは同艦のモジュール構造を元に修復したため、後にトランスフォーメーションが可能となった。
- 中型短射程砲艦
- ピケット艦(斥候艦)
[編集] 機動兵器
- クァドラン・ロー
- クァドラン・ノナ