ラグビー・ワールドカップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ラグビー・ワールドカップは、ラグビーのナショナルチームの世界一を決定する大会で、1987年以降、4年に一度、開催されている。優勝トロフィーは「ウェブ・エリス・トロフィー」。国際ラグビー評議会(IRB)主催。
日本は第1回大会から毎回出場している。1991年の第2回大会でジンバブエに1勝するも、第5回大会までの戦績は1勝15敗と大きく負け越しており、決勝トーナメントに残ったことはない。なかでも1995年の第3回大会でニュージーランドに17-145で負けたのは、大会の1試合最多失点記録となっている。第1回大会から南半球の国々の優勝が続いていたが、2003年の第5回大会で初めて北半球のイングランドが優勝した。
日本は2011年の第7回大会の開催国に立候補していたが、投票の結果、僅差でニュージーランドに敗れた。しかし日本ラグビー協会は、2015年の開催国に再度立候補する意向を示している。
目次 |
[編集] 各大会の概要
- 1987年 第1回大会 主開催国:ニュージーランド 共催国:オーストラリア
- 1991年 第2回大会 主開催国:イングランド 他の試合開催国:フランス、ウェールズ、スコットランド、アイルランド
- 優勝:オーストラリア、準優勝:イングランド、三位:ニュージーランド
- トライ王:デイヴィッド・キャンピージ(オーストラリア)、ジャン=バプティスト・ラフォン(フランス) 得点王:ラルフ・キーズ(アイルランド)
- 1995年 第3回大会 開催国:南アフリカ
- 1999年 第4回大会 主開催国:ウェールズ 他の試合開催国:イングランド、スコットランド、フランス、アイルランド
- 2003年 第5回大会 開催国:オーストラリア
- 優勝:イングランド、準優勝:オーストラリア、三位:ニュージーランド
- トライ王:ダグ・ハウレット、ミルズ・ムリアイナ(ともにニュージーランド) 得点王:ジョニー・ウィルキンソン(イングランド)
- 2007年 第6回大会 主開催国:フランス 他の試合開催国:ウェールズ、スコットランド
- 2011年 第7回大会 開催国:ニュージーランド
[編集] 大会の方式
[編集] 予選
- 本大会に出場できるのは20か国である。
- 前大会ベスト8以上の国はシードとして自動的に本大会に出場することができる。2007年大会で本大会にシードされたのは、イングランド、フランス、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカである。
- 残りの国は本大会の出場権を賭け、ヨーロッパ、アメリカ(北中南米)、オセアニア、アフリカ、アジアの各地区予選に出場する。2007年大会の予選枠は、ヨーロッパ3、アメリカ3、オセアニア2、アフリカ1、アジア1である。
- 各地区の予選で次点となった国には、敗者復活プレーオフへの出場権が与えられる。ヨーロッパ、アフリカ、アメリカから1か国、オセアニア、アジアから1か国が本大会に進出できる。
[編集] 本大会
本大会の方式は以下のように変遷している。
- 第1回(1987年)から第3回(1995年) - 16か国が出場。まず4か国ずつ4つの組(プール)に分かれて1回戦総当たりで戦い、各組の上位2か国が準々決勝へ進出。
- 第4回(1999年) - この大会から出場枠が20か国に拡大された。この大会では、4か国ずつ5組でプール戦を行い、次の方式で準々決勝進出国が決定された。
- 各組1位の5か国はそのまま準々決勝へ進出。
- 各組2位の5か国と、3位になったうち最も成績の良かった1か国、計6か国の間でプレーオフを行い、勝った3か国が準々決勝へ。
- 第5回(2003年)以降 - 5か国ずつ4組でプール戦を行い、各組の上位2か国が準々決勝へ進出。
[編集] 出場国通算成績
試合 | 勝 | 分 | 負 | 1987 | 1991 | 1995 | 1999 | 2003 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ニュージーランド | 31 | 26 | 0 | 5 | 優勝 | 3位 | 準優勝 | 4位 | 3位 |
オーストラリア | 29 | 24 | 0 | 5 | 4位 | 優勝 | ベスト8 | 優勝 | 準優勝 |
フランス | 29 | 22 | 1 | 6 | 準優勝 | ベスト8 | 3位 | 準優勝 | 4位 |
イングランド | 28 | 20 | 0 | 8 | ベスト8 | 準優勝 | 4位 | ベスト8 | 優勝 |
南アフリカ | 17 | 14 | 0 | 3 | 優勝 | 3位 | ベスト8 | ||
スコットランド | 24 | 14 | 1 | 9 | ベスト8 | 4位 | ベスト8 | ベスト8 | ベスト8 |
ウェールズ | 21 | 12 | 0 | 9 | 3位 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | ベスト8 | ベスト8 |
アイルランド | 21 | 11 | 0 | 10 | ベスト8 | ベスト8 | ベスト8 | プレーオフ敗退 | ベスト8 |
サモア | 16 | 8 | 0 | 8 | ベスト8 | ベスト8 | プレーオフ敗退 | プール戦敗退 | |
カナダ | 17 | 6 | 0 | 11 | プール戦敗退 | ベスト8 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | プール戦敗退 |
アルゼンチン | 18 | 6 | 0 | 12 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | ベスト8 | プール戦敗退 |
フィジー | 15 | 5 | 0 | 10 | ベスト8 | プール戦敗退 | プレーオフ敗退 | プール戦敗退 | |
イタリア | 16 | 5 | 0 | 11 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | プール戦敗退 |
ルーマニア | 16 | 4 | 0 | 12 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | プール戦敗退 |
ウルグアイ | 7 | 2 | 0 | 5 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | |||
アメリカ | 13 | 2 | 0 | 11 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | |
トンガ | 13 | 2 | 0 | 11 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | |
日本 | 16 | 1 | 0 | 15 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | プール戦敗退 |
ジンバブエ | 6 | 0 | 0 | 6 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | |||
コートジボワール | 3 | 0 | 0 | 3 | プール戦敗退 | ||||
ナミビア | 7 | 0 | 0 | 7 | プール戦敗退 | プール戦敗退 | |||
スペイン | 3 | 0 | 0 | 3 | プール戦敗退 | ||||
グルジア | 4 | 0 | 0 | 4 | プール戦敗退 |
[編集] 日本における放送体制
1999年まではNHKで日本戦全試合と決勝戦などが中継された。
2003年はテレビ東京で「開局40周年記念」と題し日本戦及び決勝トーナメントが、他の同系列局では日本戦と決勝戦のみが録画中継された。
CSでは1999年よりJ SPORTS(1999年はSky sports 2)で全試合生中継されている。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
ラグビーワールドカップ | |||
---|---|---|---|