ラザニア
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ラザニア(単数形:lasagna、複数形:lasagne、ラザニエ)は、平たい板状のパスタの一種、またはそれを用いたパスタ料理。アメリカでは、平らな板ではなく、トタン屋根のように波打っているものが広く使われている。料理の場合は、イタリア語でオーブンで焼き上げたラザニアを意味するラザニア・アル・フォルノと呼ぶこともある。深さのある耐熱容器に、ベシャメルソース、ミートソース、ラザニア、チーズを何層か重ね、最上段のホワイトソースに焼き色がつくようにバターを乗せて、オーブンで焼いたもの。
イタリアから広まった料理であるが、現在ではイギリスやアメリカでも広く食べられている。ラザニアはギリシャ語で壷を意味するのラサノン(lasanon)が大本の語源となっており、直接の語源は古代ローマ人が使っていた料理用の浅い鍋を意味する言葉、ラサヌム(lasanum)である。ラサヌムで作るパスタ料理から転じて、ラザニアとなり、現在では鍋をさすことはない。イギリスでは、複数形で料理とパスタを指す一方、アメリカでは単数形でそれらを指す。lasagna(lasagne)のイタリア語の発音はラザーニァ(ラザーニェ)が近い。
数種類のチーズを使うレシピが一般的であり、リコッタチーズ、モッツラレラチーズ、それにパルメザンチーズの3種類を混ぜて使う。ラザニア・アラ・ボロニャは、パルミジャーノ・レッジャーノのみで作られる。他にホウレン草と卵を使ったラザニア・ヴェルデが知られている。
13世紀のレシピが現存している。これはパスタを使ったオーブン料理であり、現在ほど洗練されたものではなく、当時ヨーロッパでは知られていないトマトを使っていないなどいくつかの差があるが、多くの点で現在と同じような料理である。イタリアでは代表的なおふくろの味でもある。