ローマ軍
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ローマ軍(ローマぐん)は、古代ローマ(王政ローマ・共和政ローマおよび帝政ローマ)における軍隊(陸軍と海軍)の総称。ラテン語では軍隊のことを「エクセルキトゥス」(excercitus)という。
[編集] ローマ陸軍
ローマ陸軍は、時代によっても異なるが、ローマ市民権を持つ者からなるレギオー(legio、軍団)およびローマ市民権を持たない者からなるアウクシリア(auxilia、支援軍)に大別することができる。レギオー(軍団)は陸軍の編成単位でもあり、個々の軍団に支援軍が付随して戦闘を行なった。
編成単位としての1個のレギオー(legio、軍団)はさらに10個のコホルス(cohors、歩兵大隊)に、1個のコホルスは3個のマニプルス(manipulus、歩兵中隊)に、1個のマニプルスは2個のケントゥリア(centuria、歩兵小隊・百人隊)によって構成されていた。すなわち1個のレギオー(軍団)は、60個のケントゥリア(百人隊)からなっていたことため、計算上は6,000名の軍団兵がいたことになるが、実際は定員割れを起こしていることが多かったらしい。
共和政時代のローマ陸軍は、本土イタリアではコンスル(執政官)が、属州では属州総督(プロコンスルやプロプラエトル)がおもに全軍の指揮権を握った。個々の軍団については、ガイウス・マリウスの軍制改革以降は、レガトゥス(副官)のうちからレガトゥス・レギオニス(軍団長)を任命して指揮させることが多かった。各軍団の運用については、さらに各6名のトリブヌス・ミリトゥム(兵士長)によって補佐された。
[編集] ローマ海軍
ラテン語では海軍または艦隊のことをクラッシス(Classis)と呼んだ。詳細は、ローマ海軍を参照。
[編集] 関連項目
- 古代ローマの軍事(en:Military of ancient Rome)
- 古代ローマの軍制
- ローマ陸軍(en:Roman army)
- ローマ海軍(en:Roman Navy)
- ローマ市民権(en:Roman citizenship)