ワッピンガー
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ワッピンガー族（Wappinger、ワッパニ族、Wappaniとも言う）とはアメリカ合衆国ニューヨーク周辺に定住していたアメリカ先住民族である。同州にワッピンガー族から名付いたワッピンガーと言う町がある。
アルゴンキン語族に属しアルゴンキン語族の王国を築いていたワッピンガー族は17世紀まで、約8,000人がアメリカ東部ニューイングランドのニューヨーク州とコネチカット州の間タコニック山の頂上に東に伸びるブロンクスとレインベック間のハドソン川の東側に約30の村を築き、トウモロコシやカボチャ、豆などの農作物を栽培し、鹿やオオカミを狩ったりして暮らしていた。またモヒカン族とデラウェア族と親密に関わっていた。
1524年フランス国王の命を受けたイタリア人航海士ジョバンニ・ダ・ヴェラザノがニューヨークのハドソン川を発見した時、ヨーロッパ人として初めてワッピンガー族と遭遇した。1609年にはイギリスのヘンリー・ハドソンも遭遇している。1624年オランダ人がワッピンガー族が住む、現在のマンハッタン島に上陸し、植民地ニューアムステルダムを建設した。最初オランダ人とは良好な関係を築いていたが、しかし1639年に新しいオランダ人総督がハドソン川下流地域における部族間の抗争を煽ったことから、両者の関係が悪化し、1643年から1645年までオランダ人入植者との間で戦争が勃発。大勢のワッピンガー族が殺された。その後、生き残った者は天然痘などで部族の数は減り、ワッピンガー族の社会は壊滅的打撃を受けた。1730年には数百人程度だった。19世紀に、残ったそれらの少数は条約でウィスコンシン州の土地に住み着いた。ウィスコンシン州やニューヨーク州に現在でも少数だがいる。
