光神話 パルテナの鏡
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ジャンル | アクションゲーム |
対応機種 | ディスクシステム[FCD] ゲームボーイアドバンス[GBA] |
開発元 | 任天堂 |
発売元 | 任天堂 |
人数 | 1人 |
メディア | FCD:ディスクカード GBA:ロムカセット |
発売日 | FCD:1986年12月19日 GBA:2004年8月10日 |
価格 | FCD:2,600円(税別) GBA:2,000円(税別) |
その他 | FCD:ディスク書き換え対応(500円) |
『光神話 パルテナの鏡』(ひかりしんわ パルテナのかがみ)は、1986年12月19日に任天堂から発売されたディスクシステム用コンピュータゲームソフトである。ディスクシステム用ゲームの第4作となる。
2004年にはファミコンミニ ディスクシステム セレクションとしてゲームボーイアドバンスに移植発売された。
目次 |
[編集] ストーリー
神様と人間が一緒に暮らしていた時代、エンジェランドは光の女神パルテナと闇の女神メデューサによって治められていたが、メデューサが人間に対し酷い仕打ちをするため、パルテナはメデューサを醜い姿に変え冥府界に追放した。しかしメデューサは冥府界の魔物達と手を結ぶとエンジェランドに奇襲をかけ、パルテナ軍から三種の神器を奪って勝利し、エンジェランドを征服してしまった。兵士達は石に変えられ、エンジェランドは魔物の棲みつく闇の世界となった。パルテナは最後の力をふりしぼり、冥府界に幽閉されていた親衛隊長のピットを脱出させて弓矢を与え、最後の望みを託した。
[編集] ルール
ピットは左右の移動とジャンプ、弓矢の使用が可能。体力が無くなるか画面外に落下するとゲームオーバーとなる。
ピットは敵を倒すとスコアとハートを入手できる。この世界でのハートは、お金に相当するものである。スコアは一定以上蓄積するとクリア時に生命力の上限が上がり、また神様に弓矢の攻撃力をアップしてもらうときの条件にも影響している。全ての面をクリアーしたときのスコアは、プレイヤーネームと共に上位5人までがプレイヤー選択画面に記録される。
ハートは各種のアイテムを購入するのに必要となる。また、神様の修行に耐えることでもアイテムは入手できる。アイテムには体力回復や落下からの回復、弓矢の飛距離アップや貫通力がつくもの、ピットの周りを旋回するバリア等がある。
[編集] 面構成
ゲームは冥府界、地上界、天空界、天空の神殿の4つのステージで構成される。冥府界から天空界までにはそれぞれ3つのエリアと砦があり、砦でボスを倒せばそのステージはクリアとなる。
冥府界と天空界のエリアは上へと進む縦スクロール、地上界では右へと進む横スクロールとなっており、ここで画面外に落ちるとミスになるが、縦スクロールの面では下にはスクロールしないため今まで進んで来た所に落ちてもミスになってしまう。この点について不服とする意見は多い。 エリアには各所に部屋が配置されており、中ではアイテムの入手、体力の回復、神様の修行、敵との戦闘などができる。
砦では固定された画面が縦横に繋がった迷路となっており、仲間の「イカロス」が石化されて置かれている。これをハンマーで叩いて元に戻しておくと、ボスと戦うときだけ応援に来てくれるが、弱い。それぞれボスを倒すと三種の神器の一つを入手できるが、最終面まではこれといってメリットがない。
最後のステージである天空の神殿は右スクロールで、三種の神器を手に入れたピットは飛翔が可能になっているため落下の心配が無くなり、ここだけ別のシューティングゲームのように感じられる。ここをクリアするとエンディングとなり、プレイ内容によってピットに数段階の称号が与えられる。その後最初からやり直しになるが、2周目の特典などは何も無い。
[編集] その他
このゲームの世界観は大まかにはギリシャ神話をモチーフにしてあるが
- 「ナスビ使い」が投げつけたナスビに当たると呪いのために主人公の顔がナスビに変えられる
- その呪いをとくのが病院である
- 温泉[1]で体力回復
- ゲームオーバー時の音楽と「ヤラレチャッタ」の表示
- 『メトロイド』に似た敵「コメト」
- 2種類でコンビを組んで出現する「フィル」と「コリンズ」[2]
- 鼻眼鏡の姿をした化物「メガネハナーン」という敵の存在
など、胡散臭い雰囲気が充満している。これが逆に印象深く、このゲームを好きな理由として挙げる人もいる。
このゲームは能力の低い前半は難易度が高く、アイテムが集まってからの後半は逆に難易度が低くなっているため、このことをバランス調整の不足として酷評する意見がある一方、逆に前半の我慢と後半の開放感が心地よいとして好む意見もある。
海外では『Kid Icarus』というタイトルで発売され、後に続編がゲームボーイで発売された。しかし日本国内ではこの続編は発売されなかった。
ゲーム中の音楽は田中宏和の作曲によるもので、マイナーながら評価は高い。彼の大きい鼻は、敵キャラの「メガネハナーン」のモチーフにもされている。
フジテレビ721+739の番組『ゲームセンターCX』では、このゲームのBGMが使われていた。 ただし第3シーズンまでとこのゲームに挑戦した第4シーズン#30のみで、現在は使われていない。
また、任天堂から発売されたゲーム機Wiiのソフトである『大乱闘スマッシュブラザーズX』でピットが参戦する。声は高山みなみが演じている。
[編集] 脚注
- ^ なぜか色が黄色いため、揚げ油に見えないこともない。呪われたまま温泉に入り、そのまましゃがみ状態になると、「ナスの天ぷら」に見える。「キンタマリオ」のような一発ギャグである(スーパーマリオブラザーズ参照)。
- ^ フィル・コリンズのパロディである。