土合駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
土合駅(どあいえき)は、群馬県利根郡みなかみ町湯桧曽字仙ノ沢にある東日本旅客鉄道(JR東日本)上越線の駅である。
下りホームが新清水トンネル内にあり駅舎からは10分ほど階段を下りないと到達できない、通称「日本一のモグラ駅」である。
目次 |
[編集] 駅構造
- 山間部にある地上駅。無人駅となっている。
- ホームは上り・下りで異なる位置にあり、特徴的といえる。
- 上りホーム(2番線、水上方面)は単式1面1線。駅舎に面する地上部にある。かつては島式だったものを駅舎側の線路をはがして1面1線にしている。
- 下りホーム(1番線、越後湯沢方面)は副本線に設けられた単式1面1線。他、通過本線1線がある。この下りホームは新清水トンネル内、地下70mのところに位置している。ホームから改札口へは338m、462段の階段を上り、143mの連絡通路、更に24段の階段を上ってようやくたどり着ける。駅舎から下りホームまでは徒歩約10分を要する。実際、駅員が配置されていた時代には、下り列車については改札が発車10分前に打切りとなっており、時刻表にもその旨が書かれていた。下りホームは上記の通り地下深いトンネル内にあるため、暑い夏場でも涼しくひんやりしている。下りホーム上には、待合室の他、トイレが設置されている。
- 駅舎内には待合室、自動販売機、トイレなどがある。
- 下りホームも上りホームも嵩上げ工事はまだ行っていないため、電車とホームの段差が大きい。
[編集] 利用状況
2000年度の1日平均乗車人員は17人である。夏季は谷川岳などへの登山客を中心として一定の利用客がある。
この駅の構造上、上野・水上方面からの下り列車乗客は、外に出るためには長い登り階段を利用しなければならないことや、この区間の定期普通列車の本数が少ないこと、この付近で最も主要な観光ポイントである谷川岳ロープウェイの駅まで距離があることなどから、現在は水上駅や上毛高原駅から谷川岳ロープウェイまでのバスを利用する人が多く、あえて土合駅を利用する人は少なくなっている。
[編集] 駅周辺
谷川岳の登山口に近い。やや離れたところに谷川岳ロープウェイの土合口駅があり、天神平駅までを結んでいる。
- 赤沢山
- 高倉山
- 谷川岳ドライブイン
- 国道291号
[編集] 歴史
- 1931年(昭和6年)9月1日 - 上越線の水上~越後湯沢間開通と共に信号場として開設。
- 1936年(昭和11年)12月19日 - 駅に昇格。
- 1967年(昭和42年)9月28日 - 新清水トンネル開通により、湯檜曽~土樽間が複線化。同トンネル内の下りホームを運用開始。
- 1987年 (昭和62年) 4月1日 - 国鉄分割民営化により、東日本旅客鉄道が継承。
- 1998年(平成10年)8月29日 - 集中豪雨による土砂崩れで、上り線構内が被災。復旧作業のため約1ヶ月にわたり、水上 - 土樽間で下り線を使用した単線運行を実施。