地底探検
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『地底探検』(ちていたんけん、Voyage au centre de la terre、1864年)は、ジュール・ヴェルヌが1864年に発表した古典的なSF冒険小説である。邦訳は『地底旅行』とも訳される。(原題は「地球中心への旅」)
目次 |
[編集] 概要
1863年に出版された初の長編小説『気球に乗って五週間』が好評となったヴェルヌが、続けて出版したのが本作である。『気球に乗って五週間』が冒険小説に分類され、本作の後1865年に出版された『月世界旅行』がSFに分類されているのに対して、本作はその中間に位置していると評されている。ただし出版時においては、SFのカテゴリーに分類される事が多い。
『気球に乗って五週間』が出版された後にヴェルヌは『二十世紀のパリ』という未来を描いた科学小説を書いたが、出版社はこれを『暗く荒唐無稽な作品』として出版しなかった。これに代わって出版されたのが本作であり、商業的に成功を収めた。これによってヴェルヌは人気作家として出版社に認められ、年間3本程度の作品を出版する事を要請された。
[編集] ストーリー
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
ヨハネウム学院の鉱物学教授であるオットー・リーデンブロック氏は、骨董店で購入した本に、ルーン文字が記された暗号文のメモが挟んであることに気づいた。
そのメモには、アルネ・サクヌッセンムという16世紀の著名な錬金術師の名が記されていたため、リーデンブロック氏は何かを察知し、甥のアクセルとともに暗号解読を試みた。時間こそかかったが、アクセルが偶然にも解読に成功した。そこには、
「アイスランドのスネッフェルス山の頂にある火口の中を降りていけば、地球の中心にたどり着くことができる」
という趣旨のラテン語文が書かれていた。 これに感激したリーデンブロック氏は、早くも旅支度をすませ、嫌がるアクセルをともにアイスランドへ向かった。
[編集] メディア展開
[編集] 映画
- 題名:A Journey to the Center of the Earth (邦題・地底探検)
- 製作年:1959年
- 製作国:アメリカ合衆国
- 監督:ヘンリー・レヴィン
- 出演:パット・ブーン/ジェームズ・メイソン/アーレン・ダール/ダイアン・ベーカー/他…
- 内容:物語の展開や登場人物などは、概ね原作を踏襲しているが、原作に無い女性の同行者や探検を妨害する者など、画面の華やかさやサスペンス性を加味する為の演出が施されている。
- 題名:Journey to the Center of the Earth (邦題・地底探検~完全版)
- 製作年:2000年
- 製作国:アメリカ合衆国
- 監督:ジョージ・ミラー
- 出演:トリート・ウィリアムズ/他…
- 内容:物語の展開や登場人物などは、原作と異なる点が多い。
[編集] 音楽
- 題名:Journey to the Center of the Earth (邦題・リック・ウェイクマン/地底探検)
- 製作年:1974年
- 内容:ロック・ミュージシャンのリック・ウェイクマンによるソロ・アルバム。
- 題名:Journey to the Center of the Earth (邦題・リック・ウェイクマン/地底探検~完結編)
- 製作年:1999年
- 内容:ロック・ミュージシャンのリック・ウェイクマンによるソロ・アルバムの続編。
[編集] アトラクション
東京ディズニーシーのミステリアスアイランド(『海底二万リーグ』に登場するネモの秘密基地をモチーフにしたテーマポート)に、この作品を元にした「センター・オブ・ジ・アース」というアトラクションがある。