大島正満

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大島正満 （おおしままさみつ、1884年 6月21日 - 1965年 6月26日）は日本の生物学者（動物学）。理学博士、農学博士。

[編集] 略歴

1884年、北海道札幌にて大島正健（札幌農学校第1期生）の長男として出生。1893年、父の転職に伴って関西に転居。父が校長を務めた私立奈良中学校に入学し、金山平三と親交を結んだ。1901年、奈良中学廃校に伴い、神奈川県立第一中学校（現神奈川県立希望ヶ丘高等学校）に転入。第一高等学校を経て、1908年7月、東京帝国大学理科大学動物学科を卒業。

大学卒業後、台湾総督府に勤務。シロアリの防除法などの研究を行ったが、特に「サラマオマス」（サクラマスの亜種、現在はタイワンマスと呼ぶ）の命名で知られた（台湾勤務時代にスタンフォード大学に留学し、D.S.ジョーダンのもとで魚類研究を行った成果の一つである）。その後も、淡水魚（特にサケ科魚類）を中心に動物学の研究を行った。

大正末期に内地に引き上げ、後に朝鮮から引き揚げた父正健と同居。1924年、東京府荏原郡戸越町に転居（1933年、目黒区中根に転居）。東京女子大学講師、東京帝国大学理学部嘱託、東京府立高等学校教授、陸軍軍医学校嘱託などを歴任した。

1935年に正健が脳卒中で病臥した後は、正健が口述したクラーク博士や札幌農学校生らの逸話を書き留め、1937年、『クラーク先生とその弟子たち』として出版した。

[編集] 関連項目

平沙の北に - 作曲した寮歌
ミヤベイワナ

[編集] 参考書籍

大島正健（著）、大島正満・大島智夫（補訂）　『クラーク先生とその弟子たち』　教文館、1993年補訂増補版再刊。ISBN 4764265230

1937年初版（帝国書院）。さまざまな出版社から増補版が出版された。智夫は正満の八男。
大島正満　『不定芽』　刀江書院、1934年。

自伝的随筆集。作中には大島は「M」、金山平三は「石山平三」として登場する（夏目漱石、新渡戸稲造などはそのまま）。