島村宜伸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
島村 宜伸（しまむら よしのぶ、1934年（昭和9年）3月27日 ‐ ）は、日本の政治家、衆議院議員（9期）。志帥会前名誉会長。
| 生年月日 | 1934年（昭和9年）3月27日 |
|---|---|
| 出生地 | 東京都江戸川区 |
| 出身校 | 学習院大学政経学部卒業 |
| 学位・資格 | 学士 |
| 前職・院外役職（現在） | 国務大臣秘書官（中曽根国務大臣付） 会社員 日本抗加齢医療研究機構会長 |
| 所属委員会 ・内閣役職（現在） |
衆・懲罰委員会筆頭理事 衆・教育基本法特別委員会委員 衆・国土交通委員会委員 |
| 世襲の有無 | 2世 父・島村一郎（衆議院議員） |
| 選出選挙区 （立候補選挙区） |
東京16区 |
| 当選回数 | 9回 |
| 所属党派（現在） | 自由民主党（無派閥） |
| 党役職（現在） | 都市と農山漁村の共生と対流を進める調査会会長 |
| 会館部屋番号 | 衆・第1議員会館718号室 |
| ウェブサイト | 島村宜伸公式ウェブサイト |
目次 |
[編集] 経歴・人物
- 元衆議院議員故島村一郎の6男。もともと島村家は東京都江戸川区平井の大地主であったが、一郎は末の息子であった宜伸の政界入りはおろか大学進学にも反対。宜伸は父に見つからないように隠れて受験勉強をしていた。見かねた母が一郎に息子の様子を話して説得するとあっさり翻意し、大学進学を認めた。
- 学習院大学入学後、院長の安倍能成から、「皇太子には外部から入学した学生と交流を深めて視野を広げて欲しいので積極的にお付き合いをするように」と頼まれ、以後、今上天皇のご学友となった。現在も皇室を守る政治家の代表格である。
- 大学卒業後は日本石油勤務を経て、中曽根康弘の公設秘書となる。1976年に父の地盤を継いで衆議院議員に初当選した。当初、父・一郎は「政治は世襲ではない。政界は苦労が多く、報われない」と政界入りに猛反対し、サラリーマンを続けるよう主張していたため、派閥は父（宏池会所属）と反対の立場の中曽根派に所属したという経緯がある。
- 文教政策・教育問題を専門としており、歴史認識問題や歴史教科書問題・慰安婦問題等について積極的に発言している。文部大臣在職中の1995年8月、戦後五十年国会決議等の動きを受け、記者会見において「侵略戦争じゃないかというのは考え方の問題。侵略のやり合いが戦争。これをいつまでもほじくってやっていることが果たして賢明なやり方なのか」「戦争を全く知らない世代が国民の大半を占めているのに、相も変わらず昔を蒸し返して、それをいちいち謝罪していくというやり方は、果たしていかがなものかと思いますね」と発言。[[朝日新聞・TBSなどの左派マスコミや日本社会党・日本共産党・中国・韓国・北朝鮮などから非難を受けたが、職には留まり、謝罪等も拒否した。
- 1997年2月、自由民主党旧渡辺派総会で歴史教科書問題について講演した後の記者団との懇談の席で、「慰安婦は日本が一方的に連行したものではない」「概ね現地の女衒が一役買って、中国の人なり韓国の人なりが女性を集めていた。本人の意思で、望んでそういう道を選んだ人達もいる」「戦後の混乱期、日本では本人の意思をまったく無視し、女衒が悪さをして売春婦にした例があった」と発言。再び朝日新聞・TBSなどの左派マスコミや社会民主党・日本共産党・中国・韓国・北朝鮮などから非難を受ける。
- 1998年7月24日の自由民主党総裁選挙では梶山静六を支持し、推薦人となり、選対本部長を務める。
- 自民党・音楽文化振興懇談会会長を務めており、2004年には音楽ファンを中心に反対運動が展開されたレコード輸入権創設を強硬に推進。J-WAVEのラジオ番組「Jam the WORLD」に出演して法案の正当性を説いた。
- 2005年8月、農林水産大臣として衆議院解散への閣議署名を拒否し辞表を提出。しかし小泉首相に受理されず罷免された。後任の農水相は小泉の一時兼務の後、8月11日に副大臣だった岩永峯一が任命された。そのため郵政造反組復党問題には復党賛成の立場で、復党を決定した安倍晋三首相を擁護した。
- 2006年1月、第14回アジア・太平洋議員フォーラム（ＡＰＰＦ）総会（インドネシア）に日本国会代表団団長として出席。
- 2007年1月、第15回アジア・太平洋議員フォーラム（ＡＰＰＦ）総会（ロシア）に日本国会代表団団長として出席。
- 現在、自由民主党東京都連最高顧問。「皇室の伝統を守る国会議員の会」会長。
[編集] 鈴木宗男との対決
1998年6月、第2次橋本内閣改造内閣で農林水産大臣の任にあった時、国有林の無断伐採が発覚した北海道帯広市の製材会社「やまりん」に対し、入札参加資格停止7ヶ月、やまりんのグループ企業2社が落札済みの契約の辞退命令など、所轄の林野庁に対し厳罰に処するよう命じた。やまりん側は、北海道・沖縄開発庁長官だった鈴木宗男に口利きを依頼。鈴木は島村の外遊中を見計らって林野庁に圧力をかけたが失敗する。
やまりん側は林野庁に対し、営林局との随意契約による（やまりん分の）森林伐採枠の取り置きを求めるも拒否される。1998年8月、やまりん会長の山田勇雄は、内閣官房副長官に就任した鈴木宗男と首相官邸の官房副長官室で面会、500万円を提供して口利きを依頼したが、後日、あっせん収賄容疑による鈴木の逮捕、立件へと発展することになる。
※2002年6月21日付東京新聞「利権請負人・暴かれるムネオ疑惑2 -「長官にさせない」官僚どう喝-」より）。
[編集] 略歴
- 1952年3月：東京都立両国高等学校卒業。
- 1956年3月：学習院大学政経学部卒業。（今上天皇と同期）
- 1956年4月：日本石油（現・新日本石油）入社。
- 1970年4月：衆議院議員中曽根康弘の公設第一秘書となる。
- 1971年3月：中曽根康弘の防衛庁長官就任に伴い国務大臣秘書官就任。
- 1976年12月 : 第34回衆議院議員総選挙に立候補し、初当選。
- 1994年7月 : 自由民主党国会対策委員長、同筆頭副幹事長に就任。
- 1995年8月 : 文部大臣に就任。（村山改造内閣）
- 1996年1月 : 自由民主党組織広報本部長に就任。
- 1997年9月 : 農林水産大臣に就任。（第2次橋本改造内閣）
- 2000年6月 : 第42回衆議院議員総選挙に出馬するも落選。
- 2003年11月 : 第43回衆議院議員総選挙に出馬、返り咲く。
- 2004年9月 : 第2次小泉改造内閣の農林水産大臣に就任。
- 2005年8月 : 小泉首相の解散方針に反対して農林水産大臣を罷免される。
- 2007年3月 : 志帥会を退会。無派閥に転じる。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 島村宜伸公式ウェブサイト（公式サイト）
|
|
|
|
