感嘆符
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
感嘆符(かんたんふ)は、約物のひとつで、「!」と書き表される。雨垂れ、または俗にビックリマークとも呼ばれる。強調を表し、強調を表す対象の後に置かれる。英語では「エクスクラメーション・マーク(exclamation mark)」もしくは「エクスクラメーション・ポイント(exclamation point)」という。
一般には、感嘆や命令など、普通よりも大きな声で発音される文の最後に、終止符に換えて置かれる。このため、感嘆符は文の終わりをも示す。ただしまれには、文の途中の強調を表したい単語の直後に置かれる。
俗に、強調の度合いを増して表したいとき、!!、!!!と重ねて書くことがある。また、?!、!?のように疑問符と続けて書くことがある。なお、この用途には、?と!を重ねた ‽ という記号もある。
目次 |
[編集] 起源
ラテン語のioの、2字を縦に重ねた合字である。
[編集] 英語における感嘆符
英語では感嘆文の最後には必ず感嘆符を置く。
- 例:
- What a beautiful flower! (きれいなお花!)
[編集] ドイツ語における感嘆符
ドイツ語では、感嘆文の他、命令文でも最後に感嘆符を置く。
- 例:
- Schreiben Sie mal Ihren Name hier, bitte! (ここにお名前をお書きください。)
[編集] スペイン語における感嘆符
スペイン語では、感嘆符で終わる文の最初に¡を置く。これは疑問文においても同様である。
- 例:
- ¡OK!
[編集] 日本語における感嘆符
感嘆符は元来の日本語の書法にはない。俗に、強調文の最後に置かれる。
また、小説・脚本・漫画などにある会話文で、前に書かれている事項について、言葉にならないが、驚いている様子を表現する為に、「!」または「!!」のように表記する場合もある。そこから個人の日記や親しい者との間で、方言をはじめとする話し言葉によって記述する場合に「。」より多用されるようになっていき、電子メールやインターネットの普及によって話し言葉で記される場合で用いられないことがないほどにまで普及した。
[編集] 数学における感嘆符
階乗を表す。
- 例:
- 3!=3×2×1=6
感嘆符を2つ並べた物(!!)は二重階乗と呼ばれる。これは、
- nが奇数の場合1からnまでのすべての奇数の積
- nが偶数の場合2からnまでのすべての偶数の積
をあらわす。
[編集] コンピュータにおける感嘆符
- C言語をはじめとするいくつかのプログラミング言語では、否定を意味する。
- 単独で否定を表す。
!=
で左辺と右辺が等しくないことを表す。
- SGMLでは、宣言に使用される。(<!-- これはコメント宣言 -->)
- BASICでは、4バイト実数型の定義に使用される。
[編集] !の意味
[編集] !を使用している例
[編集] 符号位置
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 実体参照 | 名称 |
---|---|---|---|---|
! | U+0021 | 1-1-10 | ! | 感嘆符 |
‼ | U+203C | 1-8-75 | ‼ | 感嘆符二つ |