手古舞
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手古舞(てこまい)は、祭りに於いて、山車や御輿を先導する舞。華やかな衣装を着た厚化粧の女性が舞う。
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[編集] 歴史
江戸中期頃、芸者が山車を先導する為、男性風の扮装で登場したのが始まり。
現代では花街が断絶した地域においては、地域の若い女性が扮する場合が多く、又、小中学生以下の少女(稀に少年)が扮する場合も多い。
[編集] 扮装
衣装は、緋色で、派手な刺繍をしたじゅばんの上に、やや地味な着物(小袖ではなく、広袖の場合が多い)を、片肌脱ぎで着用、たっつけと呼ばれるズボン型の袴を着用、花笠(花笠音頭と同じ)を背中に付ける。
化粧は歌舞伎舞踊と、ほぼ同じ舞台化粧が原則だが、自毛で結った場合や少女の場合は大人のフォーマルや、民謡舞踊、大衆演劇と同様の厚化粧、バレエと同様な洋風の厚化粧、と、結構様々である。
髪型は、刷毛先(銀杏髷)と呼ばれる、男性風の日本髪の鬘を被るのが原則だが、自毛で結った場合や少女の場合は男性風に限らず、結綿、桃割れ、稚児輪といった、少女風の髪型になる場合も多い。栃木県内では日本髪を結わずに手拭を姉さん被りにする場合もある。
持ち物は、右手に金棒(上に鉄製の輪が4~6個付く鉄製の棒)、左手に自分の名前が書かれた提灯を持ち、木遣りを歌いながら行進する。
[編集] 手古舞が登場する祭り
- 北海道
- 東北
- 北関東
- 4月中旬:小鹿野春祭り(小鹿野町)
- 4月中旬:日光弥生祭(日光市)
- 7月上旬:提灯まつり(久喜市)
- 7月下旬:藤岡まつり(藤岡市)
- 7月下旬:原町祇園祭(東吾妻町)
- 8月上旬:沼田まつり(沼田市)
- 8月上旬:桐生八木節祭り(桐生市)
- 8月上旬:大間々まつり(みどり市)
- 8月上旬:中之条祇園祭(中之条町)
- 9月上旬:伊勢町祇園祭(中之条町)
- 9月敬老の日の前後:石岡のおまつり(石岡市)
- 10月上旬:川越まつり(川越市)
- 10月上旬:前橋まつり(前橋市)
- 10月中旬:秋祭り(鹿沼市)
- 11月2~3日:本庄まつり(本庄市)
- 11月上旬:飯能まつり(飯能市)
- 11月中旬:とちぎ秋まつり(栃木市)(2年に1度、次回は2008年)
- 南関東
- 4月中旬:大岡越前祭(茅ヶ崎市)
- 5月中旬:神田祭@神田神社(千代田区、中央区)(大祭は2年に1度、次回は2007年)
- 5月中旬:三社祭@浅草神社(台東区)
- 6月中旬:山王祭@日枝神社(千代田区、港区)(大祭は2年に1度、次回は2008年)
- 7月上旬:成田祇園祭(成田市)
- 7月中旬、10月中旬:佐原祇園祭(香取市)
- 7月15日:夏の大祭@稲毛浅間神社(千葉市稲毛区)(小学生くらいの6名の手古舞が稚児行列を先導)
- 7月17~19日:行道獅子(三浦市)
- 8月中旬:例大祭@富岡八幡宮(江東区、中央区)(大祭は3年に1度、次回は2008年)
- 8月中旬:例大祭@深川神明宮(江東区)(大祭は3年に1度、次回は2009年)
- 9月中旬:例大祭@牛嶋神社(墨田区)(大祭は5年に1度、次回は2007年)
- 10月上旬:よこすかみこしパレード(横須賀市)
- 11月3日:東京時代祭(台東区)
- その他の地方