族議員
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族議員(ぞくぎいん)とは、与党議員の中で、ある分野の政策立案に影響力を持つ政治家の集団のこと。
集団においてはその分野を所管する省庁の大臣、政務次官などの経験者、所管官庁のキャリア官僚(事務次官、審議官など)の出身議員が多く、彼らが政策立案の決定権を握っている。族議員はロビイストと化しており、特定の省庁や業界の権益を巡る癒着体質が問題視されている。あえて「族」の方針に反対する政策を立法行政府が立案遂行することは困難な状況になっている。
日本の自民党の主な族議員として、郵政族(総務省)・建設族・道路族(国土交通省)・農林族(農林水産省)・文教族(文部科学省)・国防族(防衛省)・社労族(厚生労働省)・商工族(経済産業省)・大蔵族(財務省)があげられる。
また議院内閣制であることから首相も族議員のひとりであることが多く、首相の属する「族」はその内閣の政策決定に大きな影響力を及ぼすことになる。例えば先の小泉内閣で政策決定に最大の影響力を保持していたのは当時の小泉純一郎首相が属す大蔵族・財務族であるといわれた。
政府や与党幹部が推し進める政策に反対する国会議員の事を恣意的に「族議員」として扱う事例も見られる。例えば郵政国会の時に郵政民営化法案に反対した国会議員を無差別に「族議員」だと見做す傾向があった。
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