松谷健二
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松谷健二（まつたに けんじ、1928年8月12日 - 1998年2月9日）は、ドイツ文学研究家で、翻訳家である。東北大学文学部ドイツ文学科卒業。数多くの翻訳を手がけており、特に1971年から現在まで刊行され続けている、「宇宙英雄ペリー・ローダン」シリーズを第1巻から一人で翻訳し続け、死去するまでの27年間に234冊を翻訳した。またローダンシリーズ以外にも77冊の書物を翻訳しており、生涯に翻訳した書物は311冊にも上る。また、翻訳以外に執筆した書物も7冊ある。
翻訳本の大半は早川書房から出されている。また、編集者から原稿の催促をされたことがないという逸話がある。登山が趣味。
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[編集] 略歴
- 1928年8月12日 東京都大田区に生まれる。幼少年時代をここで過ごす。
- 1947年 初めてドイツ語と接触。
- 1953年 東北大学文学部ドイツ文学科卒業。（東北大学へ入学する前は、東京外国語大学の学生だった。）
- 1959年 初めて翻訳した「文学における彼岸表現の研究」が刊行される。
- 1971年7月 宇宙英雄ローダン・シリーズの第1巻が刊行される。
- 1974年 山形大学を退職。
- 1998年2月9日 早朝、肝硬変のため山形県の病院で死去。享年69。
[編集] 翻訳した書物
- 1959年 「文学における彼岸表現の研究」（中央公論社、共同研究）
- 1960年 「エッダ」（「世界名詩集大成1 古代・中世エッダ」所収、平凡社）
- 1961年 「ヴァイキング」シエルナ著（みすず書房）
- 1964年 「ポンペイ」コルティ著（みすず書房）、「石のおのから人工衛星まで」ラルゼン著（白水社）、「東マイナス西=ゼロ」（時事通信社、共訳）
- 1965年 「思考の網」フランケ著（早川書房）、「巨人頭脳」ハウザー著（東京創元社）、「航空発達物語」シュトレール著（白水社）
- 1966年 「象牙の城」フランケ著（早川書房）、「エッダ、グレティルのサガ」（「中世文学体系10」所収、筑摩書房）、「ドリナの橋」アンドリッチ著（恒文社）、「地底のエリート」シェール著（東京創元社）
- 1967年 「ちがった空」ライアル著（早川書房）、「アレクサンダー」バム著（筑摩書房）、「アムンゼン」カリック著（白水社、共訳）
- 1968年 「地球人捕虜収容所」シェール著（東京創元社）、「山椒魚戦争」チャペック著（東京創元社）、「ノーベル伝」グレン著（白水社）
- 1969年 「チェコ 武器なき戦い」ベルトレフ著（早川書房）、「鋼の荒野」フランケ著（早川書房）、「砂漠の電撃戦」トロースト著（早川書房）、「未来の記憶」デニケン著（早川書房）、「黒い国の白い傭兵」ゲルマン著（早川書房）、「太陽系ようさい」ツァール著（岩崎書店）、「地球の追放者」シェール著（東京創元社）、「砂漠のキツネ」パウル・カレル著（フジ出版社）
- 1970年 「アラスカ戦線」マイスナー著（早川書房）、「地球地獄」コッホ著（早川書房）、「宇宙船ピュルスの人々」シェール著（東京創元社）
- 1971年 「パーティナ」フリック著（早川書房）、「両惑星物語」ラスヴィッツ著（早川書房）、「アフリカ夢の飛翔」ブラウンブルク著（早川書房）、「バルバロッサ作戦」パウル・カレル著（フジ出版社）
- 1972年 「流刑の惑星」ダールトン著（早川書房）、「リスボンの夜」レマルク著（早川書房）、「現代最後の日々」アッテスランダー著（ダイヤモンド社）、「彼らは来た」パウル・カレル著（フジ出版社）、「焦土作戦」パウル・カレル著（フジ出版社）
- 1973年 「テル・アヴィヴの目」エイタン著（早川書房）、「呪われた海」ベッカー著（フジ出版社）
- 1974年 「アスワン」ハイム著（早川書房）、「脱走者」ブリッケンスデルファー著（早川書房）、「ヒトラー最後の十日間」ボルト著（TBS）、「未来の記憶」デニケン著（角川書店）、「攻撃高度四〇〇〇」ベッカー著（フジ出版社）
- 1975年 「楽園のかげり」レマルク著（早川書房）、「気球エルン号の死」スンドマン著（早川書房）、「パリの狙撃者」ジル著（立風書房）、「奇蹟」デニケン著（角川書店）、「デーニッツと灰色狼」フランク著（フジ出版社）
- 1976年 「ヒトラーの代理人 ― ルードルフ・ヘス」シュヴァルツヴェラー著（早川書房）、「異星人ノーチラス」（岩崎書店）、「太古の宇宙人」デニケン著（角川書店）、「擲弾兵」マイヤー著（フジ出版社）
- 1977年 「オグの第2惑星」レンジェル著（早川書房）、「地底都市の圧制者」シェール著（早川書房）、「Uボート」ブーフハイム著（早川書房）、「ペーター・ダーフィトの14時間」アイゼンコルプ著（早川書房）、「円盤製造法」ブルームリヒ著（角川書店）
- 1978年 「オロスの男」シェール著（早川書房）、「アンデスの狙撃者」ハイム著（角川書店）、「Mr.ブラウン」ツムバッハ著（フジ出版社）
- 1979年 「琴座の死の国」ヴルチェク著（早川書房）、「不死なる女神を追って」ヴルチェク著（早川書房）、「失われた夢の惑星」ヴルチェク著（早川書房）、「大宇宙のたそがれ」ヴルチェク著（早川書房）、「瀕死の戦闘機隊」ガイザー著（早川書房）、「最終戦」パウル・パウル著（フジ出版社）、「幻影」トールヴァルト著（フジ出版社）
- 1981年 「狼 マリク」ハルバン著（角川書店）、「嵐の生涯；飛行機設計家ハインケル」、トールヴァルト著（フジ出版社）
- 1983年 「薬味]トールヴァルト著（フジ出版社）
- 1984年 「フォッケ=ウルフ迎撃隊」ブラウンブルク著（早川書房）
- 1987年 「軍の反乱」キルスト著（角川書店）
[編集] 著作
- 1988年 「逆層」（長編小説）
- 1989年 「アレクサンドロスの女」（短編小説集、築地書館）
- 1991年 「モーツァルト友禅」（短編小説集、築地書館）、「カルタゴ興亡史」（歴史本、白水社）
- 1994年 「東ゴート興亡史」（歴史本、白水社）
- 1995年 「ヴァンダル興亡史」（歴史本、白水社）
- 1998年 「旅する石工の伝説」（長編小説、新潮社）
[編集] 関連項目
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