棺桶の錠
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棺桶の錠(かんおけのじょう)は「必殺仕置人」に登場したキャラクターで、沖雅也が演じた。 他に必殺仕事人スペシャル版の「仕事人大集合」や「仕事人アヘン戦争へ行く」にも出演。(後者はフィルムバンクによる出演のみ)
出身地は琉球(現在の沖縄県)で、ときおり琉球民謡であるユンタをくちずさむ。 琉球独立運動に参加したが破れ、流刑になった佐渡島で後にチームを組む中村主水や念仏の鉄と知り合ったらしい。[要出典]
赦免後は江戸の観音長屋に居を構え、船大工としての技術を使い、棺桶作りを生業としていた。 ある事件をきっかけに、主水、鉄、鉄砲玉のおきん、おひろめの半次らと仕置人を結成する。
仕置人としてはアタッチメント式の手槍を武器とし、沖縄空手によるダイナミックな殺陣を披露した。時には手製の手甲で刀を受け止める芸当も見せている。 この手槍は後に必殺仕事人V・激闘編以降のシリーズで仕事人鍛冶屋の政の武器として再登場する。政も手製の手甲で刀を受け止めたことがある。
故郷独立の夢に破れた過去のためか口数が少なく一匹狼的だが、胸の奥底には若者らしいまっすぐな正義感を秘めている。 侍・役人嫌いでもあり、ときには主水相手にすら役人への嫌悪と不信をあらわにしていた。
女性関係は、当初錠に言い寄っていたおきんが「あの人はメスと名のつくものは猫の子一匹近寄らせない」と言ったようにストイックだが、 その実、不器用ながら優しく接することもしばしばで、純情な性格の裏返しだったようだ。
そもそも主水、鉄たちと仕置人チームを組むことになったのも、父親を殺された娘に同情した錠が持ち込んだ、偽の依頼がきっかけだった。尚、劇中で文盲であった事が語られている。が、単に日本語が読めないだけで、琉球の文字は読めるのか、或いは両方とも読めないのかは明らかにされてはいない。
最終回、チームは解散し、仲間たちとも別れ江戸を離れた。その後は消息不明だったが、スペシャル版仕事人大集合で長崎にいたことが判明する。しかし残念ながら、この番組では主水との再会シーンはなかった。