死と変容
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『死と変容』作品24(しとへんよう、ドイツ語:Tod und Verklärung)はリヒャルト・シュトラウス作曲による彼の3作目の交響詩。『死と浄化』とも訳される。
目次 |
[編集] 作曲の経緯
- 1889年に作曲された。
[編集] 初演
[編集] 演奏時間
約24分
[編集] 編成
- フルート 3
- オーボエ 2、コーラングレ 1
- クラリネット 2、バスクラリネット 1
- ファゴット 2、コントラファゴット 1
- ホルン 4
- トランペット 3
- トロンボーン 3
- チューバ 1
- 打楽器
- ハープ
- 弦五部
3管編成
[編集] 曲の構成
- 序奏のあるソナタ形式を基本として作曲されている。
- ゆるやかなラルゴで開始される。弱音器をつけた弦による序奏が暗い病室に横たわる瀕死の病人を描き出す。ティンパニの弱奏が病人の心臓の鼓動を表す。つづいて木管の明るいメロディーが表れ、独奏ヴァイオリンも加わって病人の幸せだった日々が回想される。突如、ティンパニの一撃でテンポがアレグロ・モルト・エ・アジタートに変わり、生と死の壮絶な戦いが始まる。襲い来る死の恐怖が低弦で、病人の生きようとする強い意志がヴァイオリンの激しいメロディーで表現される。生と死の戦いが最高潮に達したところで、いったんテンポが緩やかになる。序奏部でも表れた回想のテーマで、再び病人の幼少の日々、青春の日々が回想される。その折にも死のテーマが回帰し、生と死の戦いが続く。その最中に突如として新しいテーマが金管の強奏で表れるが、これが変容(浄化)のテーマで、死による変容が暗示される。やがてテンポが緩やかになり序奏のテーマが戻ってくる。そして生と死の最後の戦いが始まるが、タムタムの弱音で病人が命を終えたことが表される。変容のテーマが静かに表れ、次第に音量を増して病人が来世で変容を遂げたことが表され、曲が終わる。