澤田隆治
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澤田 隆治(さわだ たかはる、1933年3月18日 - )は、テレビ番組・ラジオ番組の元ディレクター・プロデューサーで、現・株式会社東阪企画会長、帝京平成大学客員教授、社団法人日本喜劇人協会副会長、[日本映像事業協同組合]理事長。大阪府吹田市出身。神戸大学文学部日本史学科卒業。弟は放送作家の尾上たかし。
[編集] 来歴・人物
1955年神戸大学卒業後朝日放送に入社。同期に山内久司と植草貞夫と槇洋介らがいる。当時朝日放送はラジオ単営局だったため、ラジオ番組の演芸プロデューサーとして「東西寄席風景」「漫才教室」「浪曲歌合戦」「上方寄席囃子」などのお笑い番組を主に担当する。
1958年には、後に朝日放送と合併する大阪テレビ放送へ先遣隊として出向。「びっくり捕物帳」「やりくりアパート」などのテレビ番組でディレクターを担当。大阪テレビと朝日放送が合併した後も、「スチャラカ社員」「てなもんや三度笠」「新婚さんいらっしゃい!」などの公開コメディ・バラエティ番組を次々とヒットさせる。草創期のテレビ制作者の中では最も早くから視聴率第一主義をとっていた一人だという。
1975年に朝日放送を退社し東阪企画を設立。その後も「花王名人劇場」(関西テレビ)の演出・プロデューサーを担当するなど、得意とする演芸番組や「ズームイン!!朝!」(日本テレビ)など数多くのテレビ番組を手がける。社会現象になった1980年代の漫才ブームは、「花王名人劇場」で澤田が仕掛けたものとの評価が確立している。
またテレビ番組以外にもイベント企画等も手がけており、「スペースワールド」(北九州市)のプランニングに参加したほか、数多くの地方博の企画・演出を行っている。
1994年には「NHK人間大学」(NHK教育)において「上方芸能・笑いの放送史」と題して3ヶ月間のシリーズ講座を担当したほか、帝京平成大学「笑い学講座」など、近年は上方お笑い史に関する研究に力を入れている。