てなもんや三度笠

てなもんや三度笠（てなもんやさんどがさ）は、1962年 5月6日～1968年 3月31日に朝日放送・TBS系で放送された人気テレビ番組。殆どの時期が白黒だが、末期はカラー放送になった（1967年 12月7日の第294話から）。全309回放送。放送時間は、毎週日曜日18:00～18:30。提供は菓子メーカーの前田製菓。

時代劇風なコメディ。公開録画で作成。ただし番組初期の時代にはビデオに録画して放送する技術がまだ確立していなかったため、生放送で制作されていた。スタジオに組まれたセットの中でスピーディーに展開する物語を生本番でミスなく演じる出演者と、それを支えるスタッフの姿はまさに職人芸と言えるものであったらしい。

「俺がこんなに強いのも、あたり前田のクラッカー!」や、「ヒッジョウニ、キビシ～ッ!」などの流行語も作る。

その後も、1971年まで続編シリーズが製作され（てなもんや一本槍、てなもんや二刀流）、高視聴率を確保していた。

[編集] 番組の流れ

提供表示・女性によるCM（提供アナウンスは「良い子のおやつでおなじみの前田製菓の時間が参りました」、クレジットには子供兄妹と思われる人形が飾られ、そこに前田のクラッカーが添えられて、字幕「提供　前田製菓」が入る）
あんかけの時次郎と原哲男によるコント。「俺がこんなに強いのも、あたり前田のクラッカー!」
オープニング
本編
白木みのると原哲男によるCM
次回予告・提供表示・（提供アナウンスは「提供は良い子のおやつでおなじみの前田製菓でした」、クレジットには子供兄妹と思われる人形が飾られ、そこに前田のクラッカーが添えられて、字幕「提供　前田製菓」が入る）番組終了

三度笠をかぶり各地を放浪する渡世人。市川雷蔵の主演映画「沓掛時次郎」（1961年大映）のパロディ。

時次郎の相棒の小坊主。口が達者で小生意気。食べ物に目がない。

一角は浪人。富士夫は写真師。どちらも奇声を発する。富士夫の名前はフィルムメーカー（サクラカラーとフジカラー）から。

いわずと知れた義賊だが、今作では何故か名古屋弁。

作詞:香川登志緒作曲:林伊佐緒歌:藤田まこと

無印＝同時ネット、★＝遅れネット

当時はビデオテープが高価だったことなどから映像が残っていない場合がほとんどで、この番組も例外ではない。しかし、演出の澤田が個人でほぼ録画を果たしたが、ほとんどが現在のハードで再生不可能であるという。そこで再生可能の数十本のみが、VHS・DVDでリリースされている。

セットに考えられないほどの多額の費用を掛けて臨んだ為に、放送作家や俳優の苦労は並ではなかったと伝えられる。「視聴率は取れて当たり前という時代だったので、当時のギャラは初任給よりも少ないんじゃないか」と、藤田まことが後にコメントを残している。また、ゲストに鶴田浩二に来てもらった際、藤田まことが「鶴田さんのギャラはなんぼですか?」と聞いたら、スタッフに指1本出され「これだけや!」と言われた。つまり、藤田まことの1年分という事で、愕然としたという。
1967年 3月19日放送、第255話「上野の戦争」の官軍と彰義隊の砲撃戦シーンでは2トンの火薬が使用されており、カメラが衝撃で何度もブレている。
制作局の朝日放送は当時TBS系だったが、その後テレビ朝日（旧NETテレビ）系列にネットチェンジしている事から、テレビ朝日が開局30周年記念番組の中で、系列局制作の過去の番組として紹介したことがあった。なお、その番組の中では、毎日放送制作の『ヤングおー!おー!』（NETテレビ系→東京12チャンネル（現・テレビ東京）系→TBS系）も紹介していた。