琉球国王の一覧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
琉球国王の一覧(りゅうきゅうこくおうのいちらん)。琉球王朝における諸王統の歴代国王を挙げる。
目次 |
[編集] 天孫氏王統
『中山世鑑』によれば、琉球最初の王統は天孫氏王統(天孫王統)であったと伝えられる。天帝の使として下界に降った女神アマミキヨは三男二女をなし、長子及びその子孫が歴代の国王になったという。天帝の子孫にあたることから天孫氏と呼ばれる。
天孫氏は25代17802年にわたって続いたが、最後の王(思次良金あるいは思金松兼王という。『椿説弓張月』には尚寧王)が重臣の利勇に殺されて断絶し、その利勇もやがて舜天に誅殺された。実在したかどうかについては神話・伝説の域を出ない。
[編集] 舜天王統
源為朝の落胤(?)とも伝えられる舜天の立てた王統が舜天王統である。
この王統も伝説的な意味合いの強い王統で、薩摩藩の支配を正当化する為に加上されたとも言われる。
義本王が摂政の英祖に王位を禅譲し、舜天王統は三代72年の歴史を終えた。
[編集] 英祖王統
先述の義本王の摂政であった英祖が王位を禅譲されて誕生したのが英祖王統である。五代89年続いた。
*恵祖 伊祖城主・英祖の父
この王統の5人の王はそれぞれ、名前の由来は出身地か王子の時の城と言われている。
[編集] 三山時代
英祖王統第四代玉城王の頃より王権が衰え、琉球各地に覇を唱える按司が出現し、やがて今帰仁村を中心とする北山、浦添→首里を中心とする中山、旧高嶺間切(現在糸満市の一部)の大里を中心とする南山の三つの地域にそれぞれ王が現れた。三国志さながらのこの時代を三山時代と称する。
尚、これら三山はそれぞれ独立して明に朝貢し貿易を行っていたことが明の歴史書に残っている。
[編集] 中山・察度王統
察度王統は、西威王の没後、群臣の推挙によって王となった察度が立てた王統。二代55年続いた。
[編集] 北山・怕尼芝王統
怕尼芝王統は北山をまとめた羽地按司の怕尼芝が立てた王統。
[編集] 南山・大里王統
大里王統は南山をまとめた大里按司の承察度が立てた王統。
[編集] 第一尚氏王統
中山王武寧を倒した尚巴志が、父・思紹を王位に就け、立てた王統。巴志はその後三山統一を成し遂げた。
尚円(金丸)の立てた王統と区別するために第一尚氏王統と呼ばれ、また尚巴志王統とも呼ばれる。七代63年続いた。
三山統一から琉球王国が正式に始まったとすると統一王統を成し遂げた尚巴志王が正式な初代琉球国王となる。
[編集] 第二尚氏王統
第一尚氏六代王尚泰久王に仕えていた金丸(のちの尚円)が、尚徳王の没後立てた王統。
先の王統と同名のためこちらを第二尚氏王統と称する。また、尚円王統とも呼ばれる。琉球処分まで十九代409年続いた。
-
- 尚稷(尚円王の父。王の父たるをもって王号を追贈された)
- 尚円王(第七代琉球国王)
- 尚宣威王
- 尚真王
- 尚清王
- 尚元王
- 尚永王
- 尚懿・与那城王子朝賢(尚真王の曾孫、尚寧王の父。王の父たるをもって王号を追贈された)
- 尚寧王
- 尚久・大金武王子朝公(尚元王の三男、尚豊王の父。王の父たるをもって王号を追贈された)
- 尚豊王
- 尚賢王
- 尚質王
- 尚貞王
- 尚純・中城王子(尚貞王の世子、尚益王の父。即位前に薨じるも、王号を追贈された)
- 尚益王
- 尚敬王
- 尚穆王
- 尚哲・中城王子(尚穆王の世子、尚温王の父。即位前に薨じるも、王号を追贈された)
- 尚温王
- 尚成王
- 尚灝王
- 尚育王
- 尚泰王
- 尚典・中城王子朝弘(尚泰王の世子。尚家20代当主)
- 尚昌(尚典の長子。尚家21代当主)
- 尚裕(尚昌の長子。尚家22代当主)
- 尚衛(尚裕の長子。尚家23代当主)
尚泰のときに琉球処分が行われ、尚泰は華族に列せられ、のち侯爵となった。以後22代尚裕まで代々侯爵を襲爵した。
[編集] 関連事項
琉球国王(一覧) | ||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
舜天王統 | 舜天 - 舜馬順煕 - 義本 | 英祖王統 | 英祖 - 大成 - 英慈 - 玉城 - 西威 | |||||||||||||||
|
||||||||||||||||||
第一尚氏王統 | 尚思紹王 - 尚巴志王 - 尚忠王 - 尚思達王 - 尚金福王 - 尚泰久王 - 尚徳王 | |||||||||||||||||
第二尚氏王統 | 尚円王 - 尚宣威王 - 尚真王 - 尚清王 - 尚元王 - 尚永王 - 尚寧王 - 尚豊王 - 尚賢王 - 尚質王 - 尚貞王 - 尚益王 - 尚敬王 - 尚穆王 - 尚温王 - 尚成王 - 尚灝王 - 尚育王 - 尚泰王 |