神戸電鉄三田線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
三田線（さんだせん）は、兵庫県神戸市北区の有馬口駅から兵庫県三田市の三田駅までを結ぶ神戸電鉄の鉄道路線。
三田駅で福知山線（JR宝塚線）と接続し神戸と山陰を連絡する目的で建設され、1995年の阪神・淡路大震災では、大阪と被災地を結ぶ連絡ルートとして利用された。
沿線は神戸三田国際公園都市など宅地開発が進み神戸への通勤・通学路線となっており、輸送力増強のため早急な全線複線化が望まれているが、1983年（昭和58年）の複線化工事認可以来、1991年（平成3年）に横山～三田間、1998年（平成10年）に岡場～田尾寺間が完成したのみで、その他の区間については沿線開発による地価高騰から複線化用地の買収が進まず、また、神戸電鉄の経営状態から総事業費400億円（1997年時点）と見込まれる費用の捻出が難しいことから、ほとんど進捗していない。
目次 |
[編集] 路線データ
[編集] 運行形態
ほぼ全列車が有馬線との直通列車だが、横山～三田間には公園都市線の列車が乗り入れる。三田行きは朝・夜のみに急行・準急といった優等列車が運転されているのに対し、新開地行きは優等列車が主体で昼間時間帯は準急だけの運転である（日中は、新開地からの下り準急は粟生線方面のみ、新開地への上り準急は有馬線・三田線方面からのみの運転になる）。
以前は道場南口～三田間の入線有効長が3両分しかなく、道場南口で分断された運転形態だったが、北摂地区の開発進捗と軌道設備改善により全線での4両編成の運転が可能となり、現在に至る。
以前は神戸方面への客の流れの方が多かったが、JR宝塚線（大阪方面）との結びつきが強くなった結果、今では三田方面への流れの方が強い。また三田～横山間は公園都市線への直通列車が加わるために有馬線の新開地～鈴蘭台間には劣らないほどの高頻度運転となっており、終電も深夜の1時近くまで運転されている。一方神戸方面へは神姫バスが三田・ウッディタウン方面への特急バスを走らせているために苦戦を強いられている。
[編集] 歴史
- 1928年（昭和3年）12月18日 唐櫃（現在の有馬口）～三田間が開業。
- 1929年（昭和4年）10月10日 三田本町駅開業。
- 1979年（昭和54年）4月1日 二郎駅の読み方を「にろ」から「にろう」に変更。
- 1988年（昭和63年）4月1日 電鉄横山駅を横山駅に改称。
- 1991年（平成3年）3月24日 横山～三田間複線化。
- 1998年（平成10年）3月20日 岡場～田尾寺間複線化。
[編集] 駅一覧
- ●：停車、｜↑：通過、↑片方向のみ運転。
- 特快速：毎朝、新開地行きのみ運転。
| 駅名 | よみがな | 営業キロ | 普通 | 準急 | 急行 | 特快速 | 接続路線 | 所在地 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 有馬線 新開地方面 直通運転 |
||||||||
| 有馬口駅 | ありまぐち | 0.0 | ● | ● | ● | ↑ | 神戸電鉄有馬線（新開地方面直通運転） | 神戸市北区 |
| 五社駅 | ごしゃ | 1.4 | ● | ● | ● | ↑ | ||
| 岡場駅 | おかば | 3.3 | ● | ● | ● | ● | ||
| 田尾寺駅 | たおじ | 4.9 | ● | ● | ● | ● | ||
| 二郎駅 | にろう | 6.4 | ● | ● | ● | ● | ||
| 道場南口駅 | どうじょうみなみぐち | 7.3 | ● | ● | ● | ● | ||
| 神鉄道場駅 | しんてつどうじょう | 8.5 | ● | ● | ● | ● | ||
| 横山駅 | よこやま | 10.0 | ● | ● | ● | ● | 神戸電鉄公園都市線（普通列車が三田方面と直通） | 三田市 |
| 三田本町駅 | さんだほんまち | 11.0 | ● | ● | ● | ● | ||
| 三田駅 | さんだ | 12.0 | ● | ● | ● | ● | 福知山線（JR宝塚線） | |
