蔚山級フリゲート
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蔚山級フリゲート | ||
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概歴 | ||
就役開始 | 1981年1月1日(蔚山) | |
退役完了 | 就役中 | |
前級 | 浦項級コルベット | |
次級 | FFX計画中 | |
要目 | ||
艦種 | フリゲート・護衛艦(FF) | |
排水量 | 軽荷排水量 | 1,500t |
満載排水量・前期型 | 2,180t | |
満載排水量・後期型 | 2,300t | |
全長 | 102m | |
全幅 | 11.5m | |
吃水 | 3.5m | |
機関 | CODOG 2軸推進 | |
MTU 538 TB82 ディーゼル2基 | 5,940hp | |
GE LM 2500 ガスタービン2基 | 53,640hp | |
速力 | 34ノット | |
航続距離 | 4,000海里(15ノット) | |
乗員 | 150人前後 | |
武装 | 76mm単装砲 | 2基 |
ハープーンSSM4連装発射筒 | 2基 | |
3連装短魚雷発射管 | 2基 | |
爆雷 | 12発 | |
前期型 | ||
30mm連装機関砲 | 4基 | |
後期型 | ||
40mm連装機関砲 | 3基 | |
レーダー | DA-05 | |
ソナー | PHS-32 | |
FCS | WM-28(前期型)・WSA43(後期型) | |
ECM | ULQ-11K | |
表記 | ||
日本語 | 蔚山(ウルサン)級フリゲート | |
英語 | Ulsan Class Frigate | |
ハングル | 울산급 프리키트 |
蔚山級フリゲート(うるさんきゅうフリゲート、울산급 프리키트)は、大韓民国のフリゲート。韓国型護衛艦(FFK)とも呼ばれる。9隻が建造された。
目次 |
[編集] 概要
東海級コルベット、浦項級コルベットにひきつづき国産されたフリゲート。沿岸海軍としての韓国海軍の中核をなす艦である。北朝鮮の小型艦艇及び潜水艇を主目標とするため、艦体規模に対して充実した砲・対艦ミサイルと大型の上構、高速艇に追随できる快速、浅い海域に潜伏する潜水艇に対抗できる爆雷を装備している点が特徴となっているが、対空火器は機関砲を装備するのみであり、前期型に至っては有人砲塔である。
反面、外洋への進出には艦体強度に不安があり、波高4.1m以上で港湾に避難する設計であったが、主に黄海方面での緊張により波高5m以上で避難する運用とされていた。限界を超える運用を続けた結果、艦体に亀裂が生じ修復を余儀なくされている。[1]
前期型と後期型では、対空機関砲と一部の電子機器が変更され、排水量が増大している。
[編集] 輸出
台湾への輸出が構想されたが、これは実現せず康定級フリゲートとなった。[2]
その後、バングラデシュにウルサン級を原形としたDW 2000H型1隻の輸出に成功したが(BNS Bangabandhu(バンガバンドゥ))、数多くの欠陥が見つかっている。[3] 加えて、当時経営危機下にあった大宇財閥にあえて発注しリベートを受け取ったとして、バングラデシュ国内では発注時の首相までまきこむ汚職事件となった。[4][5]
[編集] 同型艦
番号 | 艦名 | 建造 | 進水 | 就役 |
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前期型 | ||||
FF-951 | 蔚山(ウルサン、Ulsan) | 現代重工 | 1980年4月8日 | 1981年1月1日 |
FF-952 | 京城(ソウル、Seoul) | 現代重工 | 1984年4月24日 | 1985年6月30日 |
FF-953 | 忠南(チュンナム、Chungnam) | Korea SEC | 1984年10月26日 | 1986年6月1日 |
FF-955 | 馬山(マサン、Masan) | 韓国タコマ | 1984年10月26日 | 1985年7月20日 |
FF-956 | 慶北(キョンブク、Kyongbuk) | 大宇造船海洋 | 1986年1月15日 | 1986年5月30日 |
後期型 | ||||
FF-957 | 全南(チョンナム、Chonnam) | 現代重工 | 1988年4月19日 | 1988年6月17日 |
FF-958 | 済州(チェジュ、Cheju) | 大宇造船海洋 | 1988年5月3日 | 1990年1月1日 |
FF-959 | 釜山(プサン、Pusan) | 現代重工 | 1992年2月20日 | 1993年1月1日 |
FF-961 | 全州(チョンジュ、Chongju) | 大宇造船海洋 | 1992年3月20日 | 1993年6月1日 |
艦名は、大韓民国の地方行政区画から採られている。