貴船神社
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
貴船神社 | |
---|---|
所在地 | 京都府京都市左京区鞍馬貴船町180 |
位置 | 北緯35度07分18秒 東経135度45分46秒 |
主祭神 | 高龗神 |
社格等 | 式内社(名神大)・二十二社・官幣中社・別表神社 |
例祭 | 6月1日 |
貴船神社(きふねじんじゃ)は、京都市左京区にある神社。式内社(名神大)、二十二社の一社で、旧社格は官幣中社。日本全国に約450社ある貴船神社の総本社である。
水神である高龗神(たかおかみのかみ)を祀り、古代の祈雨八十五座の一座とされるなど、古くから祈雨の神として信仰された。古来より、晴れを願うときには白馬が、雨を願うときには黒馬が奉納されたが、実際の馬に代わって木の板に描いた馬が奉納されたこともあり、このことから絵馬が発祥したとも言われる。縁結びの神としても知られ、一方で丑の刻参りでも有名である。小説や漫画の陰陽師による人気もあり、若い女性で賑わっている。
目次 |
[編集] 歴史
創建の年代は不詳であるが、社記には「凡そ1500年前」とある。社伝によれば、神武天皇の母である玉依姫命が、黄色い船に乗って淀川・鴨川・貴船川を遡って当地に上陸し、水神を祭ったのに始まると伝えている。社名の由来は「黄船」によるものとし、奥宮境内にある「御船型石」が、玉依姫命が乗ってきた船が小石に覆われたものと伝える。「気の産まれる根源」が転じて「気生根」になったともいう。
白鳳6年に、最も古い社殿造替えの記録がある。日本後紀に、延暦15年(796年)、東寺の造営の任に当たっていた藤原伊勢人の夢に貴船神社の神が現れ、鞍馬寺を建立するよう託宣したと記されている。天喜3年(1055年)に現在地に遷座し、元の鎮座地は奥宮とした。
延喜式神名帳には「山城国愛宕郡 貴布禰神社」として記載され、名神大社に列している。後に二十二社の一社とされ、保延6年(1140年)に最高位の正一位の神階を授けられている。
平安時代より賀茂別雷神社(上賀茂神社)の摂社とされてきたが、それを不服として訴え続け、明治以降になってようやく独立の神社となった。江戸時代までは賀茂別雷神社の祭神である賀茂別雷命も祭神としていた。
[編集] アクセス
[編集] 鉄道
[編集] 自動車
公共交通機関の利用が無難。
[編集] 備考
源義経や弁慶が居た時代を堪能できる観光スポットとして人気が高い。観光の際は鞍馬寺との間の参道は山中であり、運動靴以上の装備は必須である。
[編集] 他の貴船神社
当社から勧請を受けた同名の貴船神社(貴布禰神社、木舟神社)が日本各地に約450社ある。また、祭神の「おかみ」を社名とする神社(高龗神社、龗神社、意賀美神社、闇龗神社など)は2000社を超える。
- 貴船神社 (みどり市)(群馬県みどり市)
- 貴船神社 (真鶴町)(神奈川県真鶴町) -- 貴宮(きのみや)大明神から改称したもので、貴船神社からの勧請ではない
- 貴船神社 (磐田市)(静岡県磐田市)
- 貴船神社 (雲南市)(島根県雲南市)
- 貴布禰神社 (尼崎市)(兵庫県尼崎市)
- 貴布禰神社 (津山市)(岡山県津山市)
- 貴布祢神社 (周南市)(山口県周南市)
[編集] 外部リンク
[編集] 関連項目
神 道 | |
---|---|
ポータル神道 (ウィキプロジェクト神道) | |
基 礎 | 神道、日本神話、神、日本の神の一覧 |
文 献 | 日本神話、古事記、日本書紀、風土記 |
神 社 | 神社、神社一覧、式内社、一宮、近代社格制度、別表神社 |
祭祀と祭礼 | 祭、祝詞 |
関 連 用 語 | 神道用語一覧 神仏習合、修験道、陰陽五行説、民俗学、国学 |