軍服 (イギリス)

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イギリスの軍服（いぎりすのぐんぷく）では、近代イギリス（概ねナポレオン戦争以降現在まで）における軍服の特徴と変遷、およびそれが各国に与えた影響について述べる。

[編集] 概観

19世紀に「パックス・ブリタニカ」よばれる覇権を享受したイギリスは、とくにその海軍の軍服が制度ともども各国の模範とされた。今日世界各国の海軍で、イギリス海軍が確立した基本パターンを直接・間接に引き継いでいない国は皆無といってよい。その影響は沿岸・河川警備の組織や民間船舶の乗組員の制服にも及んでいる。

海軍に比べイギリス陸軍は、制度自体が古い要素を残しながら漸進的に発達してきたという事情もあり、19・20世紀に中央集権化を通じて近代化をはかった国々の陸軍（およびその軍服）のモデルとしてはフランスやドイツに譲ることになった。
だが広大な植民地を有してきた関係で、第二次世界大戦後に独立した国の中に、陸軍・空軍・警察を含め、訓練法（行進など）や制服にイギリスの強い影響をとどめる国が多く現れることになった。
また開襟ネクタイ式の上衣やカーキ色をいち早く採用するなど、20世紀における世界の軍服の変化・発達に果たした役割も軽視できない。

セーラー服やトレンチコートなど、軍服以外の衣生活に及ぼした影響も大きいものがある。