野猿
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野猿(やえん)は、フジテレビの『とんねるずのみなさんのおかげでした』から生まれたユニット。1998年4月29日デビュー、2001年5月に解散。とんねるずとその番組のスタッフから構成されていたため、解散のことを「撤収」と呼んだ。撤収理由は本業の人事異動などによる。
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[編集] 概要・経歴
- この番組では、TBSの『うたばん』のパロディーとして「ほんとのうたばん」という音楽コーナーをやっていた。そのなかで、キンキキッズのマネをするとんねるずの後ろで踊っていた番組スタッフを「ジャニーズシニア(?)」と名づけたことが始まり。これが好評となり、エイベックスからデビューが決まると、とんねるずが加わり、野猿となる。
- デビューシングル『GET DOWN』がオリコン初動10位の大ヒットとなり、基本メンバーとなってからの2ndシングル『叫び』で自身で最高位の初動2位を記録。以降もトップ10圏内を維持し続け、売上も20~40万枚の高水準となる。しかし2000年頃から徐々に人気に陰りが見えだし、10thシングル『star』が初動10位となったことから解散が決まる。2001年の始めに撤収(解散)を発表し、同年5月に撤収となった。
- 1999年と2000年にメンバーの人気投票を行い、人気のないメンバーは脱落して行った。当初の予定では次々に脱退させていき、最後は2人になると発表されたが、結果的に太田以降は正式脱退するメンバーは出なかった。人気投票では主に半田、高久、網野による最下位争いであった。
- 基本的にとんねるず以外のメンバーの野猿活動はノンギャラ(無給)であり、とんねるずがメンバーを焼肉につれていくことが、見返りであった(ただしファン内では、トップアーティスト並みの多忙なスケジュールをこなして無給であることを疑問視する向きも強かった)。
- 撤収後、ボーカルチームの平山、神波がWill callを結成し番組内の企画の応援歌をリリースした。さらに、その流れで、石橋を中心とした3人組関東裸会が結成され、シングルを2枚リリースするもこちらは不人気のため解散したらしい。
- 2000年には、妹分の『女猿』という女性アイドルグループもオーディションの末に結成された。当初、女猿は当番組の女性スタッフのことを指しており、番組内「ほんとのうたばん」コーナーでモーニング娘。などのパロディを行っていたが、後に全く別の形となってスタートすることとなった。オーディションから選ばれた『女猿』からは、小林紗貴が野猿のボーカルチーム(とんねるずの2人と平山・神波の計4人)をフィーチャーしたユニットyaen front 4men feat.sakiのボーカルに抜擢、また島田麻依子もソロとしてシングル「stardust」をリリースした。
- 解散後、野猿ファンの女子高生が野猿解散のショックを受けて自殺したと報道される(「野猿が解散してしまうのならつまらない」という走り書きがあったため)。
- 現在でも『おかげでした』スタッフに数人のメンバーが残っており、大原、飯塚、網野、高久らが時折、スタッフたちの中に混ざって姿を見せていることがある。
[編集] 主な出演歴
- 1999年7月18日には『27時間テレビ』の『ビストロSMAP』のコーナーに生出演。
- 1999年から『紅白歌合戦』に2年連続出場する。
- 石橋が司会を務める『うたばん』などにもデビューから頻繁に出演していたが、NHKの紅白歌合戦に出場するまでは、『ミュージックステーション』に出演できなかった(後に出演)。
- しかし、もともとのルーツであるフジテレビの歌番組である『HEY!HEY!HEY!MUSIC CHAMP』には一度も出演した事が無い(理由は「とんねるずとダウンタウンとの不仲説」が絡んだといわれるが、不明)。
- 撤収直前の2001年3月には、『森田一義アワー笑っていいとも!』の「テレフォンショッキング」に最後の出演をした。
[編集] ユニット名の由来
- 野猿街道にあるラブホテル「ホテル野猿」(とんねるずのオールナイトニッポン時代に石橋が「すごい名前のホテルの看板(当初「のざる」と誤読)を見た」とその強烈なネーミングに感心していた)
- ホテル野猿では野猿のCDを持参すると割引サービスがあった。(現在は不明)
- FIFAワールドカップ予選で日本初出場を決めるゴールを挙げた岡野雅行のニックネーム「野人」より由来(「岡野は野人だから、君たちは野猿」と木梨が名づけた)。
[編集] メンバー
[編集] ボーカル
- 野猿の設立者であり司令塔。
- 木梨憲武(きなし のりたけ/とんねるず) 愛称:ノリ
- 野猿の名付け親。ムードメーカー。
- 北海道出身でマリモを愛する。その歌唱力はプロ以上とも言われている。野猿の活動での実績が認められ、洞爺湖の観光親善大使に抜擢される。
- 甘いルックスと笑顔で女性ファンの人気の的。現在は独立し自身のブランドを立ち上げデザイナー・スタイリストとして活動中。
- デビュー当時はボーカルだったが、3rdシングル「SNOW BLIND」よりダンサーへ格下げ。大食い。野猿としての活動以前に番組内で彼女を募集していたこともある。
[編集] ダンサー
- 飯塚生臣(いいづか いくおみ 1972年1月3日 - 、/特殊効果/東京特殊効果所属※) 愛称:ジェリー
- ダンスの実力は野猿内でも1,2を争う。実家は埼玉県内で電器屋を営む。
- 大原隆(おおはら たかし 1974年3月5日 - 、/大道具/東宝舞台所属) 愛称:バカ
- 「バカ」の愛称が表す通りのキャラクターで「パスポートって何?」など数々の伝説を残す。
- 網野高久(あみの たかひさ 1966年2月3日、/持道具/京阪商会所属) 愛称:シュウ
- 人気投票で浅野と交替した為、9thシングル「太陽の化石」には不参加。のちに復帰。
- 「CHASER」(「SNOW BLIND」C/W曲)などでボーカルも担当している。好きなものはプリン。
- スキンヘッドにならなければ野猿の存続が危ぶまれるという事件を起こす。当初は勤務先の方針を理由に拒んでいたが、野猿のためにバッサリ剃った。また、1999年の紅白歌合戦から1年間髪型を「ト」のまま過ごす。(2000年の紅白歌合戦終了後、断髪)
- 高久誠司(たかく せいじ 1967年8月27日 - 、カメラクレーン/明光セレクト所属) 愛称:タカク
- 野猿結成以前から度々番組内のコントに出演していた。半田をライバル視しており、番組内で本気の闘いの場を設けられたこともある。
※は、ユニット「アニマルズ」メンバー
[編集] 一時加入
- プロ並の歌唱力は持っているものの、本人は歌手活動に全く興味・憧れが無く、石橋の説得によりシングルとアルバムに参加。2000年の武道館ライブで卒業。
- ドラマ「お見合い結婚」に平山、高久と共にワンシーンのみ出演。
- 自ら加入することにより野猿の幅が広がると石橋に豪語し、野猿総選挙にて松村匠に勝利。また、人気投票及び番組内テレゴングの結果網野が離脱。「太陽の化石」よりダンサー正式加入。
- しかし、ライヴに向けたダンス練習の過酷さと甘ったれ発言に木梨が激怒。自主脱退し網野が復帰する。
- 野猿のフロントボーカル4人にフィーチャリングボーカルとして女猿から参加する。
- 撤収ライヴでは「First Impression」を歌う。
[編集] 元メンバー
- 結成時及び1stシングル「Get down」当時のメンバー。
- 第一回メンバー脱退の際に選ばれる。
- 太田一矢(おおたかずや、1965年11月11日 - 、173cm/ディレクター) 愛称:ヤン
- 2ndシングル「叫び」のPV録りで海外へ行く飛行機搭乗直前に脱退するハメに。
[編集] サポート
- MAX松浦(まっくすまつうら/avexプロデューサー)
- 秋元康(あきもとやすし/作詞)
- 後藤次利(ごとうつぐとし/作曲)
- 松村匠(まつむらたくみ/AP) 自称:松ハニー
- 関口正晴(せきぐちまさはる/とんねるずマネージャー) 愛称:マサリン 別名 Z氏
[編集] 出演した音楽番組
- うたばん(TBS)
- ミュージックステーション(テレビ朝日)
- CDTV(TBS)
- FUN(日本テレビ)
- ポップジャム(NHK)
- FNS歌謡祭(フジテレビ)
- 紅白歌合戦(NHK、1999年と2000年出場)
- 日本レコード大賞(TBS、2000年企画賞受賞)
ほか
[編集] ディスコグラフィー
[編集] シングル
- Get down 【1st Single】
- 叫び
- SNOW BLIND 【野村證券 CM ソング】
- Be Cool!
- Selfish 【ROUND1 CM ソング メンバー全員がピンに扮して撮影を行い、ボウルタカ、ボウルノリなどの愛称がつけられていた】
- 夜空を待ちながら
- First impression(野猿 feat. CA) 【フジテレビ系「お見合い結婚」オープニング曲】
- Chicken guys 【明治生命 CM ソング】
- 太陽の化石 【明治生命 CM ソング】
- star(yaen front 4men feat.saki) 【明治生命 CM ソング】
- Fish Fight! 【Last Single、後藤次利が初めて他のアーティストの作詞を手がけた作品、歌詞の中で主人公の魚はフナ】
[編集] アルバム
[編集] ビデオ・DVD
- 「YAEN CONCERT IN YOKOHAMA ARENA 1999」(1999年7月発売・ビデオのみ)
- 「YAEN 2000GTR Budokan Limited Inter Cooler Daihappyokai」(2000年7月発売)
- 「野猿のビデオクリップと歴史 ザ・グレイテスト・ヒッツ」(2001年5月発売)
- 「完全撤収 四時間伝説」(2001年7月発売)
[編集] 関連本
- 野猿の本(扶桑社刊、1998年発売)
[編集] 外部リンク
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