金城哲夫
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金城 哲夫(きんじょう てつお、1938年7月5日 - 1976年2月26日)は、日本の脚本家。沖縄県出身。 第一期ウルトラシリーズを企画し、脚本面から支えた作家として知られる。
玉川学園高等部、玉川大学文学部教育学科卒業。1963年に円谷プロダクション入社、『ウルトラQ』『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』など、黎明期の円谷プロが送り出した特撮作品の企画立案と脚本を手掛けた。その後1969年に円谷プロダクションを退社、沖縄に帰郷しラジオパーソナリティーや沖縄芝居の脚本演出、沖縄海洋博の構成・演出などを勤めた。
1976年2月26日、泥酔していて自宅(後述の「松風苑」の敷地内。現在資料館)2階の仕事場へ直接入ろうとし、屋根の上で足を滑らせ転落し、脳挫傷のため死去。享年37。
ウルトラシリーズにはおなじみの人物であり、ウルトラセブンに登場のキングジョーの元ネタとなったのはあまりにも有名。その他、怪獣大戦争に登場した鳥居哲男やウルトラマンティガのシンジョウ隊員の下の名「テツオ」も金城に由来している。またウルトラマンマックス第22話『胡蝶の夢』では造形家の女が彼を称える台詞を語っている。
金城がつくりだすウルトラマンには、沖縄の神、「まれびと」が背景になっていると指摘されることもある。
目次 |
[編集] 主な作品
[編集] 脚本
- ウルトラQ(1966年)
- ウルトラマン(1966年)
- 快獣ブースカ(1966年)
- ウルトラセブン(1967年)
- 怪奇大作戦(1968年)
- マイティジャック(1968年)
- 戦え!マイティジャック(1968年)
- 帰ってきたウルトラマン(1971年)
[編集] 製作
- 吉屋チルー物語
[編集] 演じた俳優・声優
- 山口良一 - 『ウルトラマンを作った男たち ~月の林に星の舟~』(1989年、TBS)
- 佐野史郎 - 『私が愛したウルトラセブン』(1993年、NHK)
- 沖田浩之 - 『ウルトラマンティガ(第49話ゲスト)』(1997年、MBS)
- ささきいさお(声)-『ウルトラQ倶楽部」』(2・6)(2003年、TBSラジオ)
[編集] 出演
- ラジオ週刊・ウイークエンドパートナーレギュラーパーソナリティー(1974年、琉球放送)
- RBC琉球放送テレビ(タイトル不明 司会)
[編集] 参考文献
- 志賀泉「ウルトラマンの故郷はニライカナイ」、『ひらら』創刊号(特集=沖縄という磁場)、2003年8月。
- 上原正三『金城哲夫 ウルトラマン島唄』筑摩書房刊 1999年10月
- 上原正三「私の思い出・戦争・金城哲夫・ウルトラマン」『うらそえ 文芸』第8号、2003年5月。
[編集] 外部リンク
- 松風苑(金城の実家。金城哲夫資料館を併設)