銀嶺バス
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銀嶺バス(ぎんれいバス)は、北海道札幌市を中心に運営するバス会社。貸切事業を中心に、札幌~稚内と札幌~瀬棚へ都市間バスを運行する。
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[編集] 概要
- 設立-1960年6月1日
- 本社所在地-札幌市手稲区曙2条4丁目4-65
- 営業所-本社営業所、稚内営業所
[編集] 路線
[編集] 札幌~留萌間 都市間バス問題
- 前身の道北観光バス時代、札幌~留萌間に日本で初めて貸切会員制バスの運行を実施したが、乗合事業免許を持たない業者が定期的に乗客を募り輸送する形態は既存の乗合事業者を圧迫する行為として取り沙汰されて問題となった。同社の札幌~稚内参入を受けて、宗谷バスと沿岸バスが相次いで貸切会員制バスの運行を開始(後の特急わっかない号・特急はぼろ号)、北海道中央バスも当時特急として運行していた札幌留萌線を高速るもい号とし、さらには札幌~稚内線の参入も示唆していた。最終的には申請は取り下げられたが、北海道中央バス側は方向幕の作成や試験運行がされた他、稚内市内にバスターミナル用地も取得していた。
- 当時は貸切事業者の乗合類似行為についての判断が曖昧だったこともあり、北海道運輸局だけではなく旧運輸省(現・国土交通省)を巻き込んで紛糾したが、最終的には道北観光・宗谷・沿岸の3社に乗合路線として改めて申請するよう通知がなされた。しかし、宗谷バスと沿岸バスの札幌線については「新規路線」としての認可が下りたものの、既存業者が既に運行中だった札幌~留萌線は認可が下りず、結果的に同社が当該エリアから締め出される結果となった。訴訟問題にも発展したものの、北海道中央バスが札幌~稚内線の参入を取り下げたことなどもあり、同社も「一定の役目を果たした」として訴訟を取り下げ、現在に至る。
- 現在、東京~大阪など本州主要都市間では貸切業者がツアー形式で乗客を募集するツアーバスが運行形態の一つとして定着しているが、北海道バス協会の乗合委員会でもこの問題が常々取り沙汰されている。
[編集] その他
- 特急はまなす号(わっかない号)は稚内フェリーターミナルへ乗り入れ、利尻・礼文航路に接続する。
- 特急せたな号は夏季のみ瀬棚にて奥尻航路へ接続。冬季は瀬棚市街発着となる。
- 2005年の夏休み期間に札幌~乙部・江差間の都市間バスの運行を開始した。新規参入禁止の解除間もない時期で運行の周知もままならない状態だったため、乗車率は芳しくなかったが、瀬棚~奥尻航路の休航を見据えた奥尻航路接続便として今後の運行が期待されている。2006年度の運行期間は7月22日より8月20日の約1ヶ月。
- 旭川~稚内を単独で運行していたが廃止となった。宗谷バスは現在も運行している。
- 民事再生法を申請した道内大手の北都交通を買収・子会社化し、現在再建にあたっている。