高田明
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高田 明(たかた あきら、1948年11月3日 - )とは、長崎県平戸市出身の男性実業家である。株式会社ジャパネットたかたの創業者で、現在は代表取締役社長を務めている。
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[編集] 略歴
- 長崎県立猶興館高等学校卒業
- 1971年 大阪経済大学経済学部経済学科卒業。
- 1974年 「有限会社カメラのたかた」に入社。
- 1986年 「株式会社たかた」を設立し、社長に就任。
- 1999年 「株式会社ジャパネットたかた」に社名変更。
高田明は、大阪経済大学経済学部に入学し、学生時代は英語が好きで英語研究会に入り、経済学よりもっぱら英語の勉強をしていた。卒業後、叔父も働いていて貿易業務で英語が活かせると思い、阪村機械製作所へ就職し、ヨーロッパに派遣され営業活動などをしていた。しかし友達に一緒に翻訳のビジネスをやろうと誘われ退職し、その後友達とのビジネスの話がなくなり、1974年に実父の経営するカメラ販売店「有限会社たかたカメラ」入社し、1986年1月に独立し「株式会社たかた」を設立。その後「ジャパネットたかた」に名称変更する。この現社名は「日本全国ネット」という「ジャパンネット」ではインパクトがなく、「ジャパネット」で社長が納得したことからつけられた(社長が出演したテレビ番組、カンブリア宮殿にて)。
1990年代に入り通信販売事業を展開(1990年ラジオ通販開始。1994年テレビ通販開始)。テレビ、ラジオ、新聞の折込広告などのメディア戦略で通信販売業のトップに君臨する企業に成長させていった。特にテレビ通販の場合、タレントとともに社長自らも出演し商品を独特の口調で判りやすく解説することで購買意欲を高めた。こういった髙田社長の説明は家電量販店の売上げにも影響するほどにまでなっている。新聞・経済誌・テレビ番組などの特集にも多く登場し、通販業界の風雲児とも呼ばれている。
[編集] 特徴
- 自前主義をモットーとしていてコールセンターは大半が佐世保市の本社に集約されていて(福岡市の支店でも一部行っている)、自社の社員が顧客からの電話を受けている。また配送センターも佐世保市の本社に集約し、原則としてすべての商品は佐世保市から発送している。そのほかにも本社に自前のスタジオの設備を持ち、生放送なども全て佐世保市の本社から行っていて、2006年12月にスタジオの送信設備をハイビジョンマスターに更新し、地上波での生放送を中心にハイビジョン放送を行っている。これら業務のほとんどをアウトソーシングせずに自社で業務を完結させている。
- テレビショッピングでは売っても利益にならないという三洋電機のエネループを、ゴミが出なくて地球に優しいと考え「こういう二次電池が大事だ!」と10分もかけて説明したところ、三洋電機のトップから直接、高田社長の携帯電話に「涙が出そうでした」と電話が入ったという(週刊東洋経済2006/10/21号より)。こういった独自の視点で良いと思った商品を通販で展開しているのも特徴といえる。
- テレビ番組「儲かりマンデー!!」によると、高田社長の声は、人間の耳に入りやすい周波数だという。
- 高田社長の真骨頂は、「曲内蔵マイク型カラオケ」デモで、自ら熱唱することである。愛唱歌は沖縄民謡「十九の春」。ちなみに同商品には採点機能がついており、2005年11月22日の長崎国際テレビほかネット放送回において、初の百点満点を記録した。社長は得点表示の瞬間、画面を見たまましばらく固まったが、その後は喜びを爆発させた。
- また高田社長は多くのテレビ番組や雑誌で「企業を大きくするより、継続させることの方が大事だ」ということを語っていて、2006年のジャパネットたかたの売上高は1000億円を突破する見込みだが、同年の6月から7月にかけては売上げが伸びていたにも関わらず販売活動を抑制した(これは納期が遅れたりして顧客への対応が遅れてしまうかもしれないとの理由から)ことからもその考えが読み取れる。
- 本社の東京移転には否定的である。理由としては「そのコストで社員旅行に行ったほうがいい」という考えを持っているためだ。それと本人は、佐世保にいても電波は全国に飛ばせるし、今の時代発送も北海道でもさほど時間がかからないし、佐世保は魚もおいしいし、仲間と仕事ができるし、東京に行く意味が全くないと語っていた。また、株式公開も考えていないという。
- 社員からも非常に慕われているという。
[編集] 個人情報漏洩事件での対応
2004年3月9日、利用者の顧客リストが流出する事件が発覚、この事件により、一連の広報活動や商品の販売を同年4月24日までの間自粛せざるを得ない事態に陥った(CS放送でも同期間テレビショッピングの放送を休止し、終日環境映像を流していた)。この時、販売自粛を出社して2時間で決断し、会社清算も考えていた。その1か月半の間でおよそ150億円の減収になったと報じられた。
ところが事件発覚後の同社の被害者への対応は非常に素早く、事件が発覚した3月9日より同月12日まで毎日、またその後は事業再開まで1週間毎に謝罪と報告を繰り返した。これは、2005年4月1日より個人情報保護法が事業者にも適用されるのに伴い、漏洩後の事業者の模範対応例と言われており、この事件で同社または髙田社長に対しては非難されるどころか、逆に高く評価されるに至った。
[編集] 過去の出演番組
- 日本テレビ「スーパーテレビ情報最前線」(2003年6月2日、「潜入!通販ワールド巨大市場の秘密公開」内で業界の風雲児・髙田明社長に密着!として放送された)
- テレビ東京「日経スペシャル カンブリア宮殿」(2006年10月30日放送。「テレビ通販の話術師」として髙田明社長が出演。セールストークの極意を語った)
- 関西テレビ「ムハハnoたかじんスペシャル」(2006年8月27日放送。全国265万人の中で一番有名な社長として髙田明社長がVTRで出演。長崎の本社を自ら紹介した。)
- フジテレビ「平成日本のよふけ」(ゲスト出演。)
- TBS「がっちりマンデー!!」(2006年1月1日、「カリスマ社長全員集合新年会スペシャル」に出演)
- テレビ朝日「サンデープロジェクト」(2007年3月25日、「実例から学ぶ危機管理術」の特集で、高田社長の個人情報漏洩事件での素早い対応を危機管理の良い例として紹介し、長崎から高田社長も中継で出演した。)
など多くのテレビ番組に出演。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- ジャパネットたかたホームページ
- 高田社長を紹介した「nikkei BP net」のインタビュー記事
- 高田社長を紹介した「プレジデント・オンライン」の記事
- 高田社長を紹介した「ITmediaNews」の記事
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