麻路さき
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麻路さき (あさじ さき、本名:石井 麻里子(いしい・まりこ、旧姓山本(やまもと)1965年5月27日 - )は神奈川県相模原市出身)、元宝塚歌劇団星組男役トップスター。愛称マリコ、身長170センチ、血液型O型。現在はブラジル・サンパウロ州に居住。
[編集] 来歴・人物
相模原市立上鶴間中学校卒業時宝塚音楽学校受験・合格。1983年、宝塚歌劇団に入団、初舞台は『春の踊り』。
当初は月組に配属されていたが1986年に星組に組替え。技術的には未完成な面もあったが恵まれた容姿と華のあるキャラクターを嘱望され星組組替え後、星組新人公演のほとんどの主役を任され、新人公演卒業後は三番手男役として日向薫や当時二番手だった紫苑ゆうと並ぶ活躍(『ベルサイユのばら』アンドレ・グランディエ、『紫禁城の落日』倉石信吾など)を見せた。
バウホール公演も1987年『グリーン・スリーブス』で初主演、『ミッドナイト・シティ・ロマンス』(1988年)、『太陽に背を向けて』(1990年)、『ハロー!ジョージ』(1992年)、『ある日 夢のとばりの中で』(1994年)とトップ就任以前に限っても多数こなし人気を博した。
1993年、当時の男役トップ紫苑ゆうの突然の負傷休演により『うたかたの恋』宝塚大劇場公演では代役として主演ルドルフを、全国ツアー『秋…冬への前奏曲』ではコマロフスキー伯爵をつとめあげた。
1995年、『国境のない地図』(作・植田紳爾)のピアニスト・ヘルマン役で星組男役トップスターとなる。
持ち前の長身・長脚を生かしたダイナミックなダンスと立ち姿の美しさ・マニッシュな顔立ち・男役としての華で二枚目男役として人気を集めた。
歌唱に難があったがピアノ演奏はプロ級の実力で『国境のない地図』では劇中で見事なピアノ演奏を披露した。その後、『エリザベート』のトート役など様々な作品に恵まれた。
1998年、ブラジル人宝石商(日系3世)との結婚のため星組公演『皇帝』『ヘミングウェイ・レビュー』をもって退団。
退団後はブラジル・サンパウロに移住。男児が一人いる。ブラジルではジャズダンスやストレッチ体操、ピアノの指導を行っている。
近年徐々に活動を再開。
また実妹も、麻園みき(あさぞの・みき)の芸名で1991年入団~2004年退団まで男役として活躍していたことで知られる。
[編集] トップスターとして出演した作品
1995年 『国境のない地図』:ヘルマン・グリーフ
『剣と恋と虹と/ジュビレーション!』:エドモン・ド・ブラニャック男爵
1996年 『二人だけが悪/パッション・ブルー』:ジェイ・レンハート
1997年 『誠の群像/魅惑II-ネオ・エゴイスト!』:土方歳三(相手役:月影瞳)
『ダル・レークの恋』:ラッチマン・カプール大尉(相手役:星奈優里)
1998年 『皇帝/ヘミングウェイ・レビュー』:ネロ(相手役:星奈優里)
バウホール
1997年 『武蔵野の露と消ゆとも』:橋本実梁
1998年 『イコンの誘惑』:ミハイル・コルサコフ
[編集] 退団後の活動
ここ数年は毎年、ファン対象のトークショー中心に活動してきたが、2003年にOG公演『桜吹雪狸御殿』で久しぶりに舞台活動を再開。
現在は日本とサンパウロを往復しつつ活動。2005年には鳳蘭・星奈優里と共に、愛知県で開催された万国博覧会「愛・地球博」での宝塚OG公演に出演。2006年『エリザベート10周年ガラコンサート』ではトートとして蘇った。
宝塚歌劇団 | |
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劇団統括団体:阪急電鉄 |