JR西日本キハ33形気動車
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キハ33形気動車（ - がたきどうしゃ）は西日本旅客鉄道（JR西日本）が所有する一般形気動車の形式の一つである。
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[編集] 車両解説・構造
1988年、50系客車（オハ50形）を改造して製作された気動車である。50系客車は製造からあまり年数が経過していないにもかかわらず、客車列車の電車・気動車化が急速に進んだことから余剰となっていた。そのため50系客車を気動車に改造することで、完全な新製よりも低価格で気動車を増備し、なおかつ余剰車両を有効に活用することができると考えられた。
[編集] 車体
車体鋼体は切継ぎなどはせず、50系客車のものをそのまま使用している。車内両端に半室式の運転室を設けるため、運転室にかかる部分の客用扉（4ヶ所中2ヶ所）は1.5mほど後方へ移設しているが、客用扉はいずれも幅1mの引き戸のままで、自動・半自動（停車中に手動で開閉する方式）の切り替えが可能である。運転室横は車掌業務用の小窓のみで、乗務員用扉は設けられていない。側面窓は種車のユニット窓のままである。
前面は50系の妻面をそのまま活かし、窓や前照灯、尾灯、警笛、方向幕など、列車の先頭車として使用するのに必要な部品を新設している。前面貫通形で、貫通扉の上に前照灯が2個設けられている。スカート（排障器）はキハ40系と似たものを装備している。新製時にはスカートにスノープロウは取り付けられていなかったが、2006年12月に1001･1002共に取り付け改造が施工された。
塗装については後述する。
[編集] 台車・機器
台車・機器などの走行部分については、国鉄分割民営化前に北海道・四国・九州に配置されたキハ31形・キハ32形・キハ54形、あるいはそれと類似する各地の第三セクター鉄道の新製気動車とほぼ同様のものを使用している。
エンジンは新潟鐵工所製DMF13HS型（250PS）を1基搭載している。客車の車体を利用しているため同形のエンジンを有する他社の車両に比べて車体重量が大きく、重量あたりの出力はやや劣っている。
台車は廃車発生品のDT22（動力台車）、TR51（付随台車）が用いられている。変速機も発生品のTC2A・DF115Aである。在来他車との併結が可能な構造であり、ブレーキ装置の関係から最高速度は95km/hとなっている。
[編集] 車内設備
50系ではデッキと客室が分かれていたが、本形式ではワンマン運転に対応した構造とするため、デッキと客室の仕切り壁は取り除かれている。座席は種車よりもロングシートが増えているが、クロスシートも残っている。
運転室は半室式で、低い位置に設けられている。両運転台となっている。(1002の片方側にはJRのロゴは入っていない)
種車のオハ50形と同様、トイレは設けられていない。
[編集] 製造
2両が改造された。番号の対応は以下の通り。
- オハ50 5→キハ33 1001
- オハ50 6→キハ33 1002
改造内容が多いため改造コストが高額となり、客車改造によるコスト低減効果が低いと判断されたことから、2両のみの改造で終わった。トイレがないためにキハ47形に倣って1000番台に区分されているが、基本番台車は存在しない。
[編集] 運用
2両とも米子運転所（後の後藤総合車両所）に配置される。主に境線の普通列車と伯備線米子～生山間の普通列車の一部に運用されていたが、2003年10月のダイヤ改正以降は定期運用から外れ予備車となっていた。
しかし2004年8月頃に、2両とも鳥取鉄道部西鳥取車両支部に転属した。キハ33形にはトイレがないため単独では運用せず、トイレ付きのキハ47形0番台と2両編成を組んで、山陰本線鳥取～浜坂間の普通列車として現在まで運用に当たっている。
当初は白地に青帯という塗色であったが、後に「鯛」「水鳥」といったイラストになり、後に「鬼太郎と妖怪」のペイントになる。2004年に1002が、2005年1月に1001がそれぞれ朱色5号一色（首都圏色）に変更された。
[編集] 参考項目
本形式と同様、客車を気動車に改造した車両として、以下の形式があげられる。
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