ずんだ
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ずんだ(づんだとも表記)は、大豆(枝豆)をすりつぶして作る緑色の餡である。宮城県と山形県の郷土料理であり、ずんだ餅として食べることが多い。 山形県ではじんだんと呼ばれることもある。
[編集] 概要
山形県、福島県地方では、元来「豆ヌタ」または単に「ヌタ」と呼んでいたが、宮城県地方(主に仙台地方)での呼称の「ずんだ」が有名になり、次第に前述の地方でも主におみやげ物などでは「ずんだ」が使用されるようになっている。語源は諸説あるが「豆を打つ」ことから、「豆打」が「豆ん打」に転化したものと思われる。最近では冷凍食品の普及から、通年において食べることが出来るようになったが、ずんだの元となる青ばた豆の鮮やかな緑色は、夏の(とくにお盆のお供えとして)風物詩でもある。
しかし、東北以外に住んでいる人にとっては「枝豆に砂糖を混ぜる」ということに関する理解が得られにくく、好みが分かれる食べ物の一つであると言える。
近年では、JR仙台駅に「ずんだカフェ」がオープンし、仙台空港にも「ずんだシェイク」が売られ、羽田空港にもずんだ餅のお土産を売るコーナーが出来ている。また、菓匠三全のずんだ茶寮が東京駅大丸内に進出を果たすなど、その人気は仙台を飛び越えて全国的に広まりつつある。
[編集] 作り方
- 枝豆(青ばた豆)の大豆をゆでる。
- 豆をさやから取り出し、薄皮を取り除く。
- すり鉢を使い、ペースト状になるまで潰す(多少、粒が残る程度に)。
- 砂糖(適量)・塩(少々)を加え、よく混ぜ合わせる。
[編集] 備考
仙台の団子屋さんでは、「ずんだ」・「あんこ」・「ごま」・「くるみ」・「しょうゆ(みたらし)」の 5 種類の味の団子が揃えてあるのが普通である。河北新報がインターネット上で行った「この中でいちばん好きなもちは?」のアンケートでも、「ずんだ」が最高の支持率を集めている。