まちなか周遊バス
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まちなか周遊バス(まちなかしゅうゆうばす)は、福島県会津若松市を走るコミュニティバスである。愛称は、「ハイカラさん」である。実施主体はまちなか周遊バス運行事業実行委員会、運行は会津乗合自動車若松営業所が担当している。
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[編集] 概要
会津若松市は、市内に幕末期のスポットなど観光施設を多く抱えるものの、自家用車による観光客の増加のため、城下町で道路が狭く一方通行などが目立つ市内中心部においては道路渋滞が深刻さを増していた。このような問題を解決することと、これら市内に散らばる観光資源の掘り起こしや及び周知をする必要性に迫られた。また、ちょうどその頃、JR磐越西線の「SLばんえつ物語号」が定期運転され始め、SLから市内観光への交通手段の設定も必要となってきた。 このため、会津若松市を中心に商工会議所や観光協会、JRなどにより組織された実行委員会を立ち上げた上で、レトロ調のボンネットバスによるまちなか周遊バス「ハイカラさん」の設定を行った。なお、これらは国土交通省の「公共交通活性化総合プログラムTDM等実証実験補助制度」を活用して2001年10月から2003年9月まで行われた。この実験は大きな効果が認められたため、その後も継続して運行が行われることとなった。
設定当初は1時間に1本の運行であり、車両も1台を充当していた。しかし、利用客及び収入ともに設定次年度に大幅な伸びが見られたため、車両の増車や双方向運行などが検討された。その結果、1時間毎の双方向運転が行われた。しかし、その後に双方向運転を中止し、七日町周りのみの30分毎の運行に改められた。
なお、「極上の会津キャンペーン」が行われた2006年夏や鶴ヶ城の秋のライトアップのシーズンには、通常ならば8時から17時までのみの運行である本バスが、金曜、土曜及び祝前日に夜間運行された。
- 2001年7月1日 実証運行を開始する。
- 2002年4月1日 運行本数を増回する。
- 2002年7月28日 七日町駅への乗り入れを開始する。(新設、七日町駅、大和町)
- 2003年7月 双方向運行を開始する。
- 2005年4月1日 双方向運転を中止し、運転間隔を短縮する。
[編集] 現行路線
JR会津若松駅を基点に市内の観光スポット及び一般市民の交通の足として病院などの公共施設にも立ち寄る一方向循環の路線である。1乗車大人200円、子供100円であるが、1日フリー乗車券(大人500円、子供250円)が設定され、購入者は周辺施設での割引を受けられる。なお、観光シーズンピーク期には会津バスによる一般車両を使った臨時便が運転される。
[編集] 車両
補助ステップ、車いすリフト機能を備えているレトロ調のボンネットバスである。