ゆずのオールナイトニッポン
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ゆずのオールナイトニッポンは、ニッポン放送の人気深夜放送オールナイトニッポンでフォーク歌手のゆず(北川悠仁、岩沢厚治)がパーソナリティを担当したラジオ番組。1998年4月~2000年10月に放送された。また1998年2月19日、2001年6月、2002年3月、2003年1月-3月、4月18日、6月-8月、10月、2005年6月8日、2007年3月22日など、特別番組も数回ある。
目次 |
[編集] 概要
- 歌う姿からは想像もできないほど、実におふざけの多い番組だった。(例・北川が段ボールの船で夜の湘南の海に出航、岩沢がカラシモンブランを食べたりなど)
- 番組内で岩沢が「米良」と呼ばれることがブームになり、構成作家の石川昭人が岩沢の新しいニックネームを「メランコリー」と名付けたところ、北川のことを「世良」「セランコリー」と呼ぶリスナーが続出したことから、石川の一言により1999年3月に「メライセラ☆トップス」(トライセラトップスのパロディ)を番組上で結成。もう1人のメンバー「トップ」は福山雅治のそっくりさん(実際は福山自身が「トップ」を演じていて、大山英雄ではない)。
- 番組にモーニング娘。が全員出演した事を、放送作家の石川昭人は「モーニングロン」と名付けたが、また石川の不祥事とメンバー追加(久住小春が2005年に加入、光井愛佳が2006年に加入)で達成されなくなっている。(※久住小春は、2005年6月8日放送でコメントジングルで出演)
- ゆずの2人が、RIZEのメンバーと声がそっくりだった事から、RIZEをゲストに呼び、相互乗り入れも実現した(特別番組時代)。
[編集] 放送時間
- 1998年4月6日-9月25日 月曜2部 深夜27:00-29:00
- 1998年10月7日-1999年3月24日 水曜1部 深夜27:00-29:00
- 1999年3月31日-2000年10月25日 水曜SUPER! 22:00-24:00
[編集] コーナー
[編集] 人妻巨乳コロシアム
北川チーム、岩沢チームに分かれて、それぞれのテーマに沿ったAVタイトルを作ってくるコーナー。やんのかコラシアムの原型。 基本的には「たこいかジャンケン」である。(後述「やんコラ」も同様)
[編集] やんのかコラシアム
通称「やんコラ」。毎回テーマを決めて、北川チーム、岩沢チームのどちらをどういう理由で支持するかを発表するコーナー。しかし、実際にはテーマはあまり関係無く、番組やゆずに対する意見を述べて、最後にどちらを支持するかというケースが多い。また、判定も一方を5連敗へ追い込むための「ヤラセ」が横行していた。5連敗したら罰ゲームとなっており、この罰ゲームは数々の伝説を生んだ。
[編集] 21世紀のハイチーズ
写真を撮る時のハイチーズに代わる、自然と笑顔を作るためのフレーズを考えるコーナー。
[編集] 国盗りブギウギ
ゆずの故郷を歌った「岡村ムラムラブギウギ」をもとに、各都道府県の歌を作っていくコーナー。歌詞は全国のリスナーからその地の名物や風習などを送ってもらい、それをつなげて歌詞にしていた。最後にゆずが生で歌っていた。
[編集] お別れ間際の路上ライブ
番組終了間際に屋外に出て1曲歌い、そのままエンディングを迎えるコーナー。しかし、ファンが集まりすぎたため1998年8月31日放送分を最後に外に出ることはなくなり終了。タイトルを「お別れ間際のスタジオライブ」としてスタジオ内で歌うコーナーへと変化、以下最終回まで継続。(ちなみに毎週日曜夜に横浜・伊勢佐木町松坂屋前にて行われていた定例路上ライブも、同じく保安上の理由で前日8月30日をもって終了している)
[編集] 罰ゲーム
[編集] 桃乃未琴襲撃(北川・1998年6月8日放送)
時間帯の昇格を目指していたゆずが、作戦を考えた結果「同時間帯のライバルを潰しておくべき!」という結論に達し、ちょうど「人妻巨乳コロシアム」で5連敗した北川が、罰ゲームとしてリスナー投票で選ばれた木曜日担当の桃乃未琴へ一人で挑戦状を叩きつけに行く事に。しかし、実はこれがゆずにとってデビュー後初のソロでの仕事であったため、北川は極度に緊張し大失敗となった。
[編集] 宅配!モーニング娘。(岩沢・1999年2月17日放送)
「やんコラ」で5連敗した岩沢が、前週(1999年2月10日)のゲスト、モーニング娘。の中澤裕子、保田圭、石黒彩に自ら出演交渉し、冬空の下一緒にリスナーの家を訪問する事に。ところが実際に始まってみると、ロケバスでアイドル3人に囲まれた岩沢が普段以上の饒舌となったのに対し、一人スタジオに残された北川の方が罰ゲームと呼ぶにふさわしい状況であった。なお、企画の最後には年齢上スタジオへ行けない福田明日香の家を訪れ、全員で『夏色』を歌った。
[編集] 大仁田厚乱入(岩沢・1999年6月2日放送)
各曜日のパーソナリティーが体温の高さで対決するレーティング企画に合わせ実行された。岩沢の身体を急激に刺激し、体温を上げるためと称して、番組でパロディーコーナーを行いネタにしていた大仁田厚が「乱入」。体温計を挟んだ岩沢にコブラツイストをかけた。が、その後は関係ない北川の方へ毒霧を噴射したり張り手を連発したり、有刺鉄線製のネックレス&ブレスレットをプレゼントした。そのため、またしても「実質北川の罰ゲーム」と言われる羽目に。
[編集] サヨナラ舟(北川・1999年8月18日放送)
ディレクター松尾の「夏だから海へ行こう」という安易な発想から生まれた罰ゲーム(この日の放送は江ノ島の海の家から生中継された)。放送当日にリリースされたシングル『センチメンタル』のヒットを海の神・ポセイドンへ祈願するため「グラスファイバー製」の舟「サヨナラ舟」に乗り夜の海へ。しかし実はダンボール製であったためあえなく沈没…という台本であったが、危険の伴う内容のため北川にも詳細が伝えられ、そして落ちた際に一言オチをつけてジングルを流し、CMへ入る流れが打ち合わせられる。これがきっかけとなり、以降へ繋がる「罰ゲーム=ヤラセ+ジングル落ち」の構図が生まれた。
[編集] カラシモンブラン(岩沢・1999年10月20日放送)
過去2度の罰ゲームが、実質的に北川の罰ゲームへと摩り替わっていたため、ようやく訪れた岩沢への罰ゲームであった。マロンクリームの代わりに練りカラシを盛り付けたモンブランを食べさせられた岩沢が、「打ち合わせ通り」スタジオ内のピアノで『なにもない』を弾いた所でジングル落ち。ツアー先の新潟放送で実施されたため、あまりスケールの大きな事ができず、結果として他の罰ゲームに比べシンプルな形式となった。
[編集] 岩沢ヤラセ謝罪(岩沢・1999年12月22日放送)
P,Nを書いていたにも拘らず岩沢に本名をバラされたハガキ職人「相馬」と「宮阪」の要求に応え、岩沢が2人へ直接電話を繋ぎ謝罪するという内容。しかし実際は漫画『SLAM DUNK』のパロディを交えた末に、何故か相馬と宮阪が岩沢へ謝罪してジングル落ち。全員に台本が配られており、ラストに北川が「今、話題のヤラセだ!」と叫んでいる(当時、フジテレビの番組「愛する二人別れる二人」のヤラセ問題が発覚し話題となっていた)。
[編集] ホリケンさん家を大掃除(北川・2000年2月23日放送)
TV出演の少ないゆずが珍しくバラエティ番組『力の限りゴーゴゴー!!』へ出演した際にスベったため、罰ゲームを利用して番組の司会で以前から交友関係のあり、金曜日のパーソナリティーを担当していたネプチューンへお詫びをする事に。ネプチューン側からの要求「クジラに飲まれ、腹をさばいて脱出する」を無理があると拒否し、リスナー投票の結果、ダスキンの服を着た北川が堀内家を訪れ掃除をする事に。しかし、スタジオと中継を繋ぐ度に、同行した構成作家石川によって「行き過ぎた演出」が行われ(石川にとってこうした演出は『西川貴教のオールナイトニッポン』におけるレイヴでお手の物であった)、最後には堀内が「もう帰ってくれ!」と叫びジングル落ち。なお、破天荒なキャラクターの堀内でさえもこの日の石川の「行き過ぎた演出」は衝撃的なもので、この一件以来堀内は石川を「あのイケイケ作家」と称するようになる。
[編集] 北川悠仁襲撃スペシャル(北川・2000年4月19日放送)
放送当時、プロレス界で話題になった襲撃事件をモチーフにしたもの。ラジオであるにも拘らず、ケチャップで血ノリをつけた破れたTシャツを着た北川が「犯人は小川だ!」と叫ぶ。北川に渡されていた(ヤラセの)台本では、ここで岩沢が「これケチャップだよ!」と叫んでジングル落ちという内容であったが、岩沢やスタッフの台本は違っており、北川が叫んだ瞬間にスタジオ内の電話が鳴り、受話器を取ると「犯人は僕じゃありません」と小川直也本人が登場し、北川が呆然とするドッキリ構成であった。
[編集] メライ日記(岩沢・2000年6月14日放送)
放送当時、番組内で「岩沢と(後番組を担当していた)aikoが付き合っている!」というネタと「ニッポン放送アナウンサー・垣花正こと『クールK』はクールじゃない!」という2つのネタがブームとなり、世間では「トップ」がテーマソング「桜坂」を歌う「未来日記」がブームとなっていた。ここから「岩沢+aiko+未来日記+クールK=メライ日記」という計算式が誕生し、ラジオであるにも拘らずニッポン放送中を移動しながらのオールロケ生放送ドラマが放送された。途中、メライセラ☆トップスの世良岡呼人が主題歌「ざくろ坂」を、これも生唄で披露。物語は、岩沢がaikoと出会った渡り廊下で待っていると、何故かレポーターのクールKが現れて岩沢へ告白し、ジングル落ち。 結局その後「悪いけど岩沢とaikoと付き合っていることなんて絶対にない」と言うことになった
[編集] ハガキ職人大運動会(北川・2000年10月18日放送)
番組を象徴するハガキ職人・宮阪の一言がきっかけとなり、北川が運動会を提案。これがリスナーを巻き込み、謎の競技「セクシー豆まき」等のアイディアが飛び交う中、反響の大きさを受けて動き出したものの予算がないスタッフは、巧みに内容をずらし続け、結果として「人気ハガキ職人による生電話でのネタ対決」という大幅に改変された内容で、放送終了直前についに実現する事となる。不安視されていたこの企画は、罰ゲームとして司会進行を務める北川の下、ネタにプライドを持つ(岩沢と構成作家石川は「社会人野球レベルのプロ意識」と評している)ハガキ職人達の奮闘により当初の予想に反して大盛り上がりとなり、ゆず&スタッフとハガキ職人&リスナーの絆を一層深め、番組終了に華を添えた。
[編集] 事件
- 松尾ディレクター出頭事件
- 夏色事件
- ワカバ焼肉ウソつき事件
- 盛岡事件
- トークゲリラ
- モーニング娘。狩り
- 徳島大食い事件
- 逆VIPツアー
[編集] イベント
- 大北田厚選手講演会(引退式) (1999年11月15日・横浜文化体育館)
約2時間半のイベントの費用総額は約1800万円。その内訳のほとんどが、ラジオのイベントであるにも拘らず、爆発などの特殊効果であった。
開始時から特効を使いまくった為に後は写真を使って過去の放送を2人で振り返ったり、メライセラトップスのライブを行ったりと安上がりにさせた。
[編集] スタッフ
通称「組織」。スタッフではなく「組織」と呼ぶ。SCHOOL OF LOCK!「ゆずLOCKS!」もほぼ同じ組織(スタッフ)で放送しているという。
- 松尾紀明(通称松尾伴内。初代・三代目ディレクター)
- 節丸雅矛(通称鬼丸。二代目ディレクター・プロデューサー)
- 石川昭人(通称石川よしひろ。放送作家)
- 小林順 (通称井上順スカイウォーカー('s)。二代目アシスタントディレクター・サブ放送作家)
- 鈴木賢一(通称S-flo。ユーティリティプレイヤー)
- 清水伸之(通称失恋ミキサー。サウンドマンの音響効果)
[編集] 関連項目
- オールナイトニッポン
- 西川貴教のオールナイトニッポン(SUPER!時代に火曜と水曜で繋がりがあった。)
[編集] 外部リンク
- ゆずのオールナイトニッポン(レギュラー) - ニッポン放送
- ゆずのオールナイトニッポン(2007年3月22日) - ニッポン放送
- 残酷宣言 - コバジュンの公式サイト
- ゆず ON AIR - 扶桑社の番組本。
- 書き起こし
- 1999
- ゆずのオールナイトニッポンR
- ゆずくん(書き起こしサイト)