アインシュタインの縮約記法
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アインシュタインの縮約記法または、Summation Ruleは、アインシュタインが考案したとされる添字(suffix)の和の記法。同じ項で添字が重なる場合は、その添字について和を取る、というルールである。
例えば、4次元空間におけるベクトルの内積を記すときには、 となる。これは、具体的に書けば
を意味することになる。
実際には、曲がった時空において上式は
と計算される。
ただしはその空間の計量であり、 最後の式は4次元の場合の縮約を、和の形で書いたものである。
特に特殊相対性理論や場の量子論で標準的に用いられるミンコフスキー空間での内積は、
となる。(宇宙論などでは、符号を逆に取る流儀もある。)
このルールは一般相対性理論、量子力学、連続体力学、有限要素法、などで重宝する。