インカ帝国の成立
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インカ帝国の成立 | ||
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つボイノリオ の シングル | ||
リリース | 2006年9月11日 | |
ジャンル | コミックソング | |
レーベル | iTunes Store | |
チャート順位 | ||
1位(iTS-world) 7位(iTS-総合) |
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つボイノリオ 年表 | ||
KINTA Ma-xim MIX (2006年) |
インカ帝国の成立 (2006年) |
雪の中の二人 (2007年) |
インカ帝国の成立(インカていこくのせいりつ)は、つボイノリオが2006年に発表した、インカ帝国建国に関する伝承を題材とするコミックソングである。これまでの作風に見られた言葉遊びから一転し、歴史愛好家としてのアカデミックな一面を垣間見せた、つボイノリオ音楽史における重要な作品とされている。
目次 |
[編集] 概要
11番までの歌詞から構成される6分58秒の曲である。楽曲はGとAマイナーの2コードのみで作られており(エンディングのみAメジャーが登場)、スリー・コードを基本とするロックンロール以上にシンプルである。歌詞は主人公であるマンコ・カパックが、苦難の末インカ帝国の初代国王となるまでを描くストーリーとして展開される。アレンジには歌詞の意図を汲み、フォルクローレ音楽がモチーフに取り入れられている。
[編集] 作品のあらすじ
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
主人公のカパックは、インカ建国のためアンデス山脈を駈けめぐる。同朋のインカ族は他の部族から指でつつかれ、雨の中で濡れ、敵になめられと苦しめられていたのだ。部族間の戦いは苛烈なものとなり、激しく攻められ、また背後からも容赦なく攻められ、遂にカパックは敵の矢に貫かれてしまう。だが奇跡的に少し血が出ただけで済んだ。風呂に入る暇もなく身体は臭い、心も休まらないカパックであったが、目的の地・クスコですさんだ心も開かれることになる。こうしてインカ帝国は成立し、カパックは誰もがひれ伏す王となり、民衆に好かれる人気を獲得したのであった。
[編集] 歴史
- 1980年代初頭 人気フォークソング・グループガロの元メンバーからの依頼により楽曲提供。しかしポピュラー音楽としては学術的すぎる内容に不採用となる。
- 1996年 アルバム『あっ超ー』のために「飛んでスクランブール」「雪の中の二人」とともに提供される。しかしあまりにアカデミックな内容がアルバムの趣旨と合わず不採用となる。
- 2006年 iTunes Storeから配信。
- 2007年
[編集] メディアにおける扱い
配信当日にワールドチャート首位、3日後には総合チャート7位(瞬間2位との情報もある)と、歴史に題材を得たポピュラー音楽としては驚異的なセールスとなった。にも関わらず、この快挙を報じたマスコミは中部日本放送だけである。なお、プロモーションとしてCBCラジオでオンエアされたのは、高度に電気処理されたサイン波(通称・ピー音)が加えられた「学校放送向けバージョン」である。