ウルトラQ ザ・ムービー 星の伝説
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『ウルトラQ ザ・ムービー 星の伝説』(ウルトラキュー ザ ムービー ほしのでんせつ)は、松竹系で公開された劇場映画。
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[編集] 概要
円谷プロダクションによる特撮テレビ番組『ウルトラQ』のリメイク版。制作は円谷映像。監督はウルトラシリーズや『帝都物語』を手掛けた実相寺昭雄。
- 実相寺監督と脚本の佐々木守によるNG企画『ウルトラマン怪獣聖書』が元になっている。
- 本作は当初、監督:金子修介、脚本:伊藤和典と、後に「平成ガメラ3部作」を手掛ける2人を中心に映画化が企画されていたが、実現には至らなかった。
- 内容は「ガラモン」「カネゴン」等の人気怪獣を登場させる3話の短編によるオムニバス形式といったものだったが、当時は「ウルトラシリーズ」登場キャラの商品化権はバンダイが独占していたため、映画のスポンサーであるセガは映画に登場する怪獣の商品を販売できない。当然セガとしてはこの状況を納得できるわけもなく、この脚本はボツになった。しかし映画の公開スケジュールはすで確定していたため、ウルトラファンに絶大な支持を得ている、そしてすでにアイディアを持っていた実相寺昭雄に引き継がれることになった。
- なお、本作には同じく「平成ガメラ3部作」で特技監督を務めた樋口真嗣が、絵コンテで参加している。
[編集] ストーリー
古代遺跡の発掘現場等で、謎の連続殺人事件が発生する。現場には何故か、海水が残されていた。そんな折、古代史番組の取材中にテレビ局クルー・浜野が謎の失踪を遂げる。同僚の万城目たちは浜野の足取りを辿るが……
[編集] 登場怪獣
[編集] ワダツジン
太古の昔に地球へやってきた異星人で、その姿は羽衣伝説や浦島太郎、竹取物語などの伝承として伝えられている。安曇族、ワダツミノミコトとの関連もほのめかされる。星野真弓という女性に姿を変えて、事件の調査をすすめる万城目らの前に現れて警告を発した。人間の姿の他に土偶のモデルとなったと思われる遮光器土偶型と、全身に縄文式土器に似た模様があるミラーメタル型の二つの姿をもつ。
[編集] 古代神獣 薙羅(ナギラ)
弥生時代から地底に眠っていた怪獣。ハサミムシ状の尾の先端を地表に出して、自然や古代遺跡を破壊する開発を阻止していた。ワダツジンとはテレパシーで繋がっており、星野真弓が警察に逮捕された際に出現した。レイヨウのような角が前に向くと口から青い熱線を吐く。最後、ワダツジンの宇宙船で共に宇宙へ行く。
- 身長:50メートル
- 体重:3万1千トン
[編集] 出演
- 万城目淳:柴俊夫
- 江戸川由利子:荻野目慶子
- 戸川一平:風見しんご
- 星野真弓:高樹澪
- 浜野哲史:堀内正美
- 笹本毅:山内としお
- 一の谷博士:中山仁
- 山根報道部長:寺田農
- 森田通信員:佐野史郎
- カメラマン:円谷浩
- 報道部員:高野浩幸、筒井由美子
- 刑事:小林昭二、黒部進、毒蝮三太夫