オランダガラシ
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オランダガラシ | ||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||
Nasturtium officinale R. Br. | ||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||
オランダガラシ、ミズガラシ、クレソン | ||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||
Watercress |
オランダガラシ(和蘭芥子)は水中または湿地に生育するアブラナ科の多年草。学名としてはNasturtium officinale、N. nasturtium-aquaticum、N. aquaticum、Rorippa nasturtium-aquaticum(別属Rorippa に含める場合)が用いられる。ミズガラシ(水芥子) 、クレソン(フランス語:Cresson)などともいう。
カラシナなどほかのアブラナ科植物に似た辛味があり、香味野菜としてサラダや肉料理の付け合せに用いられる。
ヨーロッパから中央アジアの原産。切った茎は水に入れておけば容易に発根し生長が速いため、日本でもよく似たコバノオランダガラシ(N. microphyllum またはN. officinale var microphyllum)とともに川や溝に野生化・雑草化しているのがよく見られる。日本で最初に野生化したのは東京上野のレストラン、精養軒で料理に使ったものの茎の断片が排水と共に不忍池に流入して根付いたものだったと伝えられている。現在では比較的山間の河川の中流域にまで分布を伸ばしており、ごく普通に見ることができる。
葉は奇数羽状複葉、花は白色で小さい。
半水生なので水耕栽培に向いており、特に弱アルカリ性の水でよく生育する。栽培すると高さ 50-120 cm にもなる。最近はスプラウト(種子から出たばかりの芽)としても利用されている。
日本では品種はないが、イギリスではWater、Water large leaved、Water broad leavedといった品種がある。クレソンと野生種N. microphyllumとの種間雑種のNasturtium x sterileはサラダ用に栽培されている。