オランダ王立保安隊
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オランダ王立保安隊(蘭:Koninklijke Marechaussee)は、オランダ国防省の傘下にある国家憲兵組織。憲兵であると同時に、平時においては、司法省や内務省の指揮による警備を中心とした警察任務を行っている。
[編集] 沿革
1814年にヴィレム1世により、フランスのジャンダルムリ(憲兵部隊、現:フランス国家憲兵隊)を参考に創設された。陸軍の一部であり、軍内警察の役割のほか、一般社会における警察活動も行う組織として設立されている。
1908年にヴィルヘルミナ女王により、王室警護の任務も追加された。第二次世界大戦中においては、本土をドイツに占領されたため、本土の組織はドイツにより改編されたりしたものの、200名からなる亡命王室を警護する部隊がロンドンで編成されたりもした。
第二次世界大戦後は、警察組織と憲兵組織とを分割して再編制されている。1994年に国家警察および自治体警察は再編制され、内務省傘下のオランダ国家警察(Korps Landelijke Politiediensten )となり、その際にスキポール空港の警備隊は、オランダ王立保安隊の傘下に移された。なお、一般犯罪捜査は、オランダ国家警察が行う。
1998年には、オランダ陸軍から独立し、オランダの4番目の軍種となっている。
なお、紋章は手榴弾を模したものとなっている。
[編集] 任務
平時においては、司法省の指揮による警備警察任務が中心であり、以下のような任務を行っている。
- スキポール空港の警備・国境警備
- 不法移民対策
- 国内警備
- 軍内警察としての憲兵
- 王室および政府首脳の警備
- 中央銀行の警備
など