カーリース
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カーリースとは、自動車をリースすることである。レンタカーのように不特定多数の人に貸し出すわけではなく、長期契約により一定の期間貸し渡す。
レンタカーではないので、登録番号の符号も「わ」や「れ」ではなく、普通の自家用車と区別していない。
見た目上は自家用車との区別はない。
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[編集] 概要
購入とリースとを単純に比較すると、リース会社の手数料が加算される分リースのほうが高くなるのは当然であるが、次のようなメリットがあるので、主に企業で利用されている。近年では個人向けリースも行われるようになってきた。
[編集] 企業会計上の理由
企業で自動車を購入すると固定資産に計上され固定費扱いとなる。一方、リースで自動車を導入すると賃借料に計上され流動費扱いとなる。一般に固定費が増大するとバランスシートの柔軟性を失わせ企業体質の悪化要因になるので、生産に直接寄与しない自動車を流動費として固定資産の圧縮を行えるメリットがある。
[編集] 運行管理の労力削減
自動車はその性質上、車検切れや税未払いの場合、車両に乗ることができない(企業活動が滞る)上、購入時期や種類により点検や支払いがバラバラになるため、企業の場合では台数に比例して車両管理の手間が煩雑になってしまう。そこで、自動車の所有者が行うべき、
等をリース会社が行うことにより、契約者の車両管理の煩わしさを解消するのがカーリースのメリットである。
自動車任意保険については、リース会社に依頼することもできるし、自社で契約してもよい。
自家用車を購入する際に、販売店やクレジット会社のローンを組む場合のように、 「車検証上の所有者」がリース会社、「使用者」が実際の使用者になる。 「使用の本拠の位置」は本店或いは支店の所在地となる。
[編集] 個人向けリース
個人の場合、企業と違い上記のメリットはあまりないが、自動車購入時の一時的な経済的負担を低減するために個人向けリースも盛んに行われるようになってきた。
一例を挙げると、リース期間を3年間とし、自動車購入費と3年間の整備点検費用、税金、保険等諸経費にリース手数料を加えた金額から3年後の残価予定額を差し引いた金額を分割して毎月支払うものがある。あらかじめ3年後の残価予定額を差し引いているので、ローンを組むよりも毎月の支払いは少なくなる(注:ローン終了後は自分の所有物となるが、リース終了後は自分の所有物にはならない)。リース期間終了後は、そのまま契約を終了しても、その車を買い取っても、引き続きリースを延長してもよい。
自動車購入時に頭金などまとまったお金を用意しなくてもよく、常に最新の自動車に乗っていたい希望の向きには適しているが、荒っぽく乗って想定以上に自動車を傷めてしまった時にはリース期間終了時の残価が予定額を割り込むことがあり、その場合は差額を一時に支払わねばならないので注意は必要である。
[編集] 注意点
契約期間を満了せず、途中で解約する場合、負担が発生する場合がある。リース会社は、契約にもとづいてその車を用意しているわけであり、不要になったのであれば、その車を買い取ったのと同じ程度の負担が必要ということになるのである。
また、交通事故による車の大破の場合も解約となるため、突然の出費を抑えるためにも、任意保険に加入しておくことが無難である。
[編集] 主なカーリース会社
- 三菱オートリース株式会 [1]
- トヨタファイナンスサービス
- 日産リース
- 三井住友銀オートリース
- ダイヤモンドオートリース)
- マツダオートリース