サラセミア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
サラセミア(thalassemia)は、ヘモグロビン遺伝子の異状による貧血。地中海沿岸に多いので地中海貧血、地中海性貧血とも言う。
目次 |
[編集] 病態
ヘモグロビン蛋白の異状によって正常な赤血球が作られず貧血になる。異常なヘモグロビンを持つ赤血球は脾臓で次々と破壊される。赤血球が脾臓で破壊されることを血管外溶血と言う。
[編集] 分類
ヘモグロビンを構成するポリペプチド鎖にはα鎖とβ鎖があり、どの鎖が生成できないかで分類される。
- αサラセミア : α鎖が生成できない場合。黒人に多く見られる。
- βサラセミア : β鎖が生成できない場合。地中海東部の国と東南アジアに多く見られる。
[編集] 原因
ヘモグロビン蛋白を構成しているα鎖あるいはβ鎖をコードする遺伝子の異状により、蛋白がうまく生成できない疾患。
[編集] 統計
[編集] 症状
異常ヘモグロビンにより貧血を来たす。血管外溶血により黄疸や脾腫を呈する。
[編集] 合併症
[編集] 検査
- 血液検査
- 血清生化学検査
- ヘモグロビンA2増加
- 末梢血塗沫染色標本検査
- 小球性低色素性貧血が認められる。赤血球の真ん中の窪みに膨らみが出来て、濃淡濃の縞模様が見られる。この同心円状の縞模様が標的に見える事から標的赤血球(target cell)と言う。
- 血清生化学検査
[編集] 診断
[編集] 治療
重症例には骨髄移植を行う場合がある。
[編集] 予後
[編集] 診療科
[編集] 歴史
[編集] 各国において
[編集] 地中海沿岸
発症頻度が高い。遺伝子異常の種類によって軽症から重症まで様々あり、地域性も異なる。
カテゴリ: 医学関連のスタブ項目 | 血液疾患