サンダーバード6号
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『サンダーバード6号 (Thunderbird 6) 』は、1968年に製作されたイギリスの人形劇特撮映画。TVシリーズ『サンダーバード』の劇場映画化作品第2作。上映時間89分。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] あらすじ
国際救助隊の頭脳ブレインズが新たに開発した反重力推進の民間大型遊覧飛行船スカイシップ1号。その処女航海となる世界一周飛行には国際救助隊の面々も招待されていたが、スカイシップの乗組員になりすまして乗り込んだ、謎の組織・ブラックファントムの男たちはサンダーバードの秘密を探るべく陰謀を巡らせていた。航海終了間近の土壇場で陰謀が発覚し、やがてスカイシップ内で戦闘となるが、戦闘の流れ弾で人工重力装置が破損し、さすがの国際救助隊も航行不能になったスカイシップを救助するのが困難な状況になってしまった。その時ブレインズが満を持して投入した新兵器「サンダーバード6号」とは……。
[編集] 概要
展開としてはTVシリーズのテンポを保ちつつ、サンダーバードのスーパーメカが活躍しない部分でも飽きさせないドラマ展開となっている。テクノロジーの発達した世界とその弊害ともいえる人自身の問題という、シリーズに一貫したテーマも明確に描かれている。本作は主にブレインズのキャラクターに焦点が当たっており、多数の新型メカやロボットを次々と作り出す一方で、最終的な解決にはプリミティブな手法を切り出す頭の柔軟さに、真の天才ぶりが現れている。
[編集] メカ・登場人物
- スカイシップ1(Skyship 1)
- 素顔を隠したプレインズが製作した飛行船。浮遊には気体でなく人工重力を使う。航行は完全自動。日本では「ドイツのヒンデンブルクに代表される飛行船時代への憧れ」と紹介されるが、実際は飛行船マニアだった監督のデビッド=レーンが、イギリスが最新鋭を謡って建造し、墜落した飛行船101号をモデルにしている。日本では一時スカイシップ1のプラモデルを「サンダーバード6号」と称して販売した時期もあって、多くの少年の記憶に混乱をきたしている。
- サンダーバード6号
- 6号の製作はブレインズが色々検討していたが、実際に登場した6号は何と、クライマックスでの救助シーンに使われた、時代遅れの複葉機「タイガー・モス」(ヒトリガ)であった。イギリス空軍の練習機デ=ハビラント社製で、空軍経験者にとって親しい存在。本作のプロットは後に「ロンドン指令X」でも再登場している。
他についてはサンダーバード (テレビ番組) を参照のこと。なお吹替はかなり複雑なので、左記のテレビ版でまとめて解説している。
[編集] スタッフ
- 監督:デヴィッド・レイン
- 製作:シルヴィア・アンダーソン
- 脚本:ジェリー・アンダーソン、シルヴィア・アンダーソン
- 音楽:バリー・グレイ
[編集] 関連項目
- サンダーバード 劇場版 - 映画第1作。1966年制作。
- サンダーバード (映画) - 俳優が演じるSF映画作品。2004年制作。