シオドア・スタージョン
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シオドア・スタージョン(Theodore Sturgeon, 1918年2月26日 - 1985年5月8日)は、アメリカ合衆国のSF作家である。出生時の名はエドワード・ハミルトン・ウォルドー(Edward Hamilton Waldo)。のち母の再婚により、義父方の姓であるスタージョンに改姓。この際にファースト・ネームも改名し、シオドア・ハミルトン・スタージョン(Theodore Hamilton Sturgeon)となる。
他に、長編『夢みる宝石』『きみの血を』、短編集『一角獣・多角獣』など。エラリー・クイーン名義の推理小説『盤面の敵』を実際に代作したとも言われている。 2005年にはジェンダーSFの先駆的名作とされる長編『ヴィーナス・プラス・X』が訳出された。
「孤独」と「愛」をテーマとした作風を特徴とする一方で、奇妙な発想や病的な精神を扱うのが得意な作家でもあり、これらを絶妙にミックスさせた作品群は「魔術的」「キャビアの味」とも評される。なお、スタージョン(Sturgeon)とはキャビアの親であるチョウザメのことであり、彼の第3短編集も Caviar と名づけられた。また短編の名手としても名高く、『孤独の円盤』『考え方』『ゆるやかな彫刻』など、多数の傑作を書き上げた。1987年には、最優秀SF短篇に与えられる賞としてシオドア・スタージョン記念賞が発足した。短編集については、日本で独自に編まれた作品集『海を失った男』『不思議のひと触れ』『輝く断片』が入手可能(2005年時点)。
「SF の 90 % はクズである。ただし、あらゆるものの90%はクズである」という「スタージョンの法則」でも知られる。また、1970年代の女性 SF 作家台頭期には「最近の新人作家でこれと思うのは女性作家ばかりで、例外はジェイムズ・ティプトリー・Jr.くらいだ」(のちにティプトリーも女性だと判明した)という、当時を反映した失言も残している。
カテゴリ: アメリカ合衆国の小説家 | SF作家 | 1918年生 | 1985年没