ジエチルエーテル
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ジエチルエーテル | |
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一般情報 | |
IUPAC名 | ジエチルエーテル エトキシエタン |
別名 | |
分子式 | C4H10O |
分子量 | 74.12 g/mol |
組成式 | |
式量 | g/mol |
形状 | 無色液体 |
CAS登録番号 | 60-29-7 |
SMILES | CCOCC |
性質 | |
密度と相 | 0.7134 g/cm3, 液体 |
相対蒸気密度 | (空気 = 1) |
水への溶解度 | 6.9 g/100 mL (20 ℃) |
{{{溶媒2}}}への溶解度 | |
{{{溶媒3}}}への溶解度 | |
融点 | −116 ℃ |
沸点 | 35 ℃ |
昇華点 | ℃ |
pKa | |
pKb | |
比旋光度 [α]D | |
比旋光度 [α]D | |
粘度 | |
屈折率 | |
出典 | ICSC |
ジエチルエーテル (diethyl ether) はエーテルの一種で、単にエーテルというときはこのジエチルエーテルのことを指す場合が多い。組成式は C4H10O で、示性式は C2H5OC2H5、分子量 74.12 。IUPAC名ではエトキシエタンとも呼ばれる。エタノールを硫酸で脱水すると得られる。
- 2 C2H5OH → C2H5OC2H5 + H2O
脱水は 130–140 ℃ 程度で行なう。なお、エタノールを 160–170 ℃ 程度で脱水するとエチレンになる。
水溶性ではないが、水に少し溶ける。電気の不良導体なので、静電気が発生し蓄積しやすい。
目次 |
[編集] 危険性
日本では消防法で第4類危険物の特殊引火物に指定されており、その引火点 −45 ℃ は第4類の中では最も低い。
大気中の酸素によって酸化され過酸化物を生成しやすい。再蒸留時に爆発する危険があるので蓄積した過酸化物の存在を事前に確認する必要がある。
[編集] 麻酔作用
気化して吸入することで麻酔作用を得られるが、導入と覚醒は遅く、混合濃度や麻酔深度の調節も難しく、また致死量と麻酔作用を示す血中濃度の安全域(マージン)が狭いため、今日では麻酔薬として使われることはほとんどない[要出典]。 麻酔薬としては筋弛緩作用が強く、呼吸器や循環系への抑止作用は弱く、また7~10%の気体濃度で使用するため酸素欠乏に陥りにくい特徴をもつ[1]。副作用としては、刺激性が強いため咳や重篤な場合は喉頭痙攣の原因となり、唾液腺や気管支を刺激して多量に唾液などの分泌物を分泌させ呼吸困難の原因となることがある[要出典]。
[編集] 参考文献
- ^ [福原武彦著・武見太郎監修、「薬の作用機序」、メヂカルフレンド社、昭和63年第1版第9刷、P56-58]
[編集] 関連項目
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