ジャスミン茶
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ジャスミン茶(ジャスミンちゃ、英語表記:jasmine tea)、中国語では「茉莉花茶(モーリーホワチャーピン音: mòlìhuāchá、注音: ㄇㄛˋ ㄌㄧˋ ㄏㄨㄚ ㄔㄚˊ)」または「香片茶(シアンピエンチャー、xiāngpiànchá)」)とは、中国茶のひとつ。
いわゆる六大茶とは別の花茶(ホワチャ、huāchá)に分類され、ジャスミン茶はその代表的なものといえる。花茶を含めて中国茶を七大茶と分類する場合もある。フレーバーティーの一種。
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[編集] 概要
茶葉には香りを吸着させる特性があり、ジャスミンの花弁の爽やかな香りが茶の味を妨げずに飲めるのが特徴。
ジャスミン茶にもいくつかの種類が存在するが、緑茶(烏龍茶の場合もある)とジャスミンの花弁を意図的に混ぜ合わせ、花の香りを茶葉に移したものが基本となる。ジャスミンの花弁を取り除いたものが製品として出荷されるが、花弁を残しているものもある。この香りを移す工程を繰り返せば繰り返すほど、そして花弁を丁寧に除いたものほど、高級なジャスミン茶となる。
また、茶葉の品質が多少悪くてもジャスミンの香りでごまかしが効くところから、中国でもよく飲まれるお茶のひとつとして挙げられる。特に北京など、華北で好まれる。
一方、ジャスミンの花弁を緑茶で包んだり、ジャスミンの香りを付けた茶葉を球状にしばったものも作られている。これらは湯を注ぐことで、茶葉が開き、形の変化を見て楽しむことができるので、耐熱ガラス製のコップやポットを用いるのが一般的である。
[編集] 飲み方
ジャスミン茶の茶葉は基本的に緑茶なので、80℃前後の少し低めの湯で淹れるのが良いとされる。
[編集] さんぴん茶
沖縄ではさんぴん茶(さんぴんちゃ)として飲まれている。これはジャスミン茶を指す中国語(香片茶 シャンピェンツァー)から転じたものである。沖縄においてよく飲まれている茶であり、大衆食堂では大きな薬缶に入って置いてあるところもある。沖縄では紙パック入り、缶入り、ペットボトル入りのさんぴん茶飲料がスーパーマーケット、コンビニエンスストアなどで販売されている。中華のジャスミン茶よりジャスミン香が控えめである。