タイブレーク
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タイブレーク (tie break) は、テニス、バレーボール、ソフトボールなどで所定のセットポイント等を達しても勝敗が決しない場合、試合をスムーズに決着できるようにする仕組み。本来、議会などで賛否同数の場合、議長がどちらかに一票を投じて「同数均衡 (tie) を破る (break)」ことをこう言ったことから派生した言葉である。
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[編集] テニス
- 両者のゲームカウントが本来取るべきスコア(6対6)になった場合に行い、そのセットの最初にサーブを行った者からサーブをする。最初にサーブを打つ人はデュースコートから一本で、二人目からはアドコート、デュースコートという順番で二本打つ。どちらかが7ポイントを取った時点で終了し、勝者がそのセットを獲得する。ただしポイントが6対6になった場合はその後、2ポイント差がつくまで続けられる。両者のポイントが6の倍数になったときにコートチェンジを行う。
[編集] バレーボール
- セットカウントが24:24(第5セットだけ14:14)以降、即ち規定の25点(同15点)で決着が付かない場合、どちらかが2点を勝ち越すまで繰り返してプレーをする。
[編集] ソフトボール
- 7回終了時で同点の場合、ノーアウトランナー2塁の段階から試合を続行する(タイブレーカともいう)。なお投手記録で完全試合を続けていた場合はそれが途切れる(ランナーが出るため)が、ノーヒットノーランは継続される。
[編集] 野球
- 日本では、社会人野球の公式戦(都市対抗野球等)で、2003年から採用された。
- 延長13回以降で、且つ試合開始から4時間を超えた場合に適用。一死満塁の段階から試合を進行(続行)する。
- 延長13回以降であっても4時間に満たない場合、及び4時間を過ぎても13回に満たない場合は通常ルールを続ける。
- 完全試合の記録は途切れるが、ノーヒットノーランは継続される。
- 2大大会においては、以下の試合が、それぞれの大会において初めてタイブレークが適用された試合。
- 最近では、2大大会のみならず地区連盟主催大会でも適用されているが、上記のような厳格な要件ではなく、延長戦に入った時点で即座にタイブレークを適用して大会運営をスムーズに行う工夫がなされているが、本来の野球のルール(公認野球規則)には示されていない制度であり、安易な導入に対して懸念を示す意見もある。
- プロを含むその他の大会では現在採用されていない。
[編集] アメリカンフットボール
- 以前はトーナメント戦では同点で試合終了した場合、コイントスで次のステップに進出するチームを決めていたが、現在は第4クォーター終了後にファストダウンから25ヤードの地点から両チームが攻守交替して得点を上回るまで繰り返しプレーを続ける方法(サドンデス方式)が取り入れられている。
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