チョンボ
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チョンボとは、麻雀において、ルール違反を犯すことをいう。錯和あるいは狆和と表記されることがある。
目次 |
[編集] 概要
元来は間違った和了の意味であり、和了の条件を満たしていないにも関わらず和了を宣言したような場合をチョンボと呼んだ。ただし、現代においては、和了に関連しないルール違反も含めてチョンボということが多い。
なお、牌を隠す・すりかえるなど、故意の重大なルール違反はチョンボではなくイカサマとして区別される。詳細は麻雀の不正行為を参照。
[編集] ペナルティ
チョンボに対するペナルティ(罰則)は、大きく次の3段階に区別される。
- 罰符
- チョンボ者が対戦相手3人に対して、罰符(ばっぷ)と呼ばれる一定の点数を支払うペナルティ。罰符はチョンボ料とも呼ばれる。
- 主として局の続行が不可能となるような重大なチョンボに対して適用される。
- 支払う点数は満貫相当額とするのが一般的である。親がチョンボした場合は、他の3名に4000点ずつ支払う。子がチョンボした場合は、親に対して4000点、他の2名に2000点ずつを支払う。
- 罰符の支払いを終えたうえで、通常は元の局をやり直す。
- アガリ放棄
- その局に限り、チョンボ者に和了を認めないとするペナルティ。
- 局の続行が可能なチョンボに対して適用される。
- 通常は、和了のみならず、チー・ポン・カン・リーチなどもあわせて禁止される。
- 供託
- チョンボ者が一定の点棒を供託するペナルティ。
- 局の続行が可能なチョンボのうち、比較的軽微なものに対して適用される。
- 通常、供託される点棒は1000点であり、直後に和了した者に与えられる。
なお、チョンボが発覚せずに次の局に移行した場合は、たとえ事後的に発覚したとしてもペナルティを適用しないのが一般的である。
[編集] 具体例
[編集] 和了の間違い
和了の条件を満たしていないにも関わらず和了を宣言すること。誤ロンあるいは誤ツモなどと呼ばれることもある。手牌を公開してから間違いに気付いた場合は罰符、公開する前に本人が気付いた場合にはアガリ放棄とすることが多い。以下のような例がある。
[編集] その他
- 聴牌していない状態でリーチを宣言する。リーチをかけた場合、流局したときに手牌を公開しなければならないので、その時点で発覚する。通常は、罰符が適用される。なお、その局で誰かが和了するなど、流局とならなかった場合、ペナルティはない。
- 門前でない状態でリーチを宣言する。
- 副露のミス。234の面子をチーしたつもりで134と副露するなど。通常は、アガリ放棄が適用される。なお、牌を見せる前に気付いた場合は供託で済ますことも多い。
- 壁牌(山)を崩してしまう。回復不能の場合には罰符、軽微な場合にはアガリ放棄や供託とする。
- 全自動麻雀卓で、間違えてスイッチを押してゲームを続行不能にしてしまう。罰符が適用される。
- 手牌が所定の枚数よりも多い。多牌(ターハイ)と呼ばれ、通常は、発覚した時点で罰符が適用される。
- 手牌が所定の枚数よりも少ない。少牌(ショウハイ)と呼ばれ、通常は、アガリ放棄が適用される。
[編集] 語源
錯和の語源は明代まで遡る。勘合貿易において、倭人(和人)を偽って密貿易を行おうとする輩が続出し、錯和の語が現れた。(琉球の歴史書『中山世譜』)
転じて、物事に失敗すること、ミスすること全般に使われる。例:「今日仕事で―してしまった」