ナデシコ目
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ナデシコ目 | ||||||||
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分類 | ||||||||
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学名 | ||||||||
Caryophyllales | ||||||||
和名 | ||||||||
ナデシコ目 |
ナデシコ目 (Caryophyllales)は、双子葉植物の一目である。
(以下APG植物分類体系による)多くの科を含み、大雑把に二つのグループに分けることができる。ナデシコ目の核をなすのが以下のグループである。
- ナデシコ科 (en:Caryophyllaceae)(カーネーション、ムシトリナデシコの仲間。)
- ヒユ科 (en:Amaranthaceae)(アマランスの仲間。ホウレンソウなどが含まれるかつてのアカザ科も、ここに統合されている。)
- アカトカルプス科 (Achatocarpaceae)
- (Stegnospermataceae)
- (Barbeuiaceae)
- ハマミズナ科 (en:Aizoaceae)(stone plant、マツバギクの仲間)
- ヤマゴボウ科 (Phytolaccaceae)(ヤマゴボウの仲間)
- (Sarcobataceae)(グリースウッドの仲間)
- オシロイバナ科 (Nyctaginaceae)(オシロイバナ、ブーゲンビリアの仲間)
- ザクロソウ科 (Molluginaceae)(ザクロソウの仲間)
- サボテン科 (en:Cactaceae)(サボテンの仲間)
- ディディエレア科 (Didiereaceae)
- スベリヒユ科 (Portulacaceae)(スベリヒユ、マツバボタンの仲間)
- ツルムラサキ科 (Basellaceae)(ツルムラサキの仲間)
- (Asteropeiaceae)
- (Physenaceae)
最後の2科を除くと、クロンキストの体系の古いものでのナデシコ目と一致する。これは子房の形態的特徴から中心子目(新エングラー体系のアカザ目)とも呼ばれた。またナデシコ科を除きベタレイン系色素(テンサイ、ツルムラサキ、ヤマゴボウに含まれる赤紫色のベタニンなど)を含むのが特徴である。サボテン科、スベリヒユ科、ハマミズナ科など多肉植物も多い。
他の体系とクロンキストの体系ではわずかな違いのみが見受けられる。Stegnospermataceae と Barbeuiaceae はクロンキストの体系ではヤマゴボウ科に含まれている。逆にディディエラ科はスベリヒユ科に属するとする体系が多い。またアカザ科とヒユ科のいくつかは Sarcobataceae に含まれるとしている。Asteropeiaceae と Physenaceae はそれぞれ一科一種であり、クロンキストはこれをツバキ科とフウチョウソウ科に分類している。
ナデシコ目のもう一つのグループは以下の種を含む。
- タデ科 (en:Polygonaceae)(タデ、ソバの仲間)
- イソマツ科 (Plumbaginaceae)(ルリマツリ、アルメリアの仲間)
- フランケニア科 (Frankeniaceae)
- ギョリュウ科 (Tamaricaceae)
- モウセンゴケ科 (en:Droseraceae)(モウセンゴケの仲間)
- ウツボカズラ科 (en:Nepenthaceae)
- ドロソフィル科 (Drosophyllaceae)
- ツクバネカズラ科 (Ancistrocladaceae)
- ディオンコフィル科 (Dioncophyllaceae)
クロンキストはタデ科とイソマツ科を合わせて一つのナデシコ亜綱とした。また、モウゼンゴケ科とウツボカズラ科はドロソフィル科に含み、ウツボカズラ目とした。サラセニア科とのこりの科はスミレ目へと分類し、この二つがビワモドキ亜綱にふくまれる、としている。
大きな分類に含まれない科として以下の二つがある。
- シモンジア科 (en:Simmondsiaceae)(ホホバなど、トウダイグサ目に分類されることもある)
- ラブドデンドロン科 (Rhabdodendraceae)