ニューパルサー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ニューパルサー (NEW PULSAR)は、1993年に山佐が開発・販売したパチスロ機である。略称「ニューパル」
目次 |
[編集] 山佐初の4号機
0号機時代から同社のロングシリーズとして存在したパルサーシリーズ。大量リーチ目がウリだった本シリーズは、2号機の『ビッグパルサー』でキャラクター路線と大量リーチ目でヒットを飾り、3号機ではパルサーシリーズは登場しなかったものの、『ビッグパルサー』を踏襲した『スーパープラネット』が大ヒットを果たした。そして、4号機時代となりその路線を変更することなく同社初の4号機として『ニューパルサー』が登場した。キャラクター路線としてビッグボーナス絵柄にカエルを採用。そして1000通りを超えるリーチ目を搭載して、更には業界初のFM音源採用で登場した。
当初は注目されなかったが、第3リール停止時のストップボタンを離すと払い出しがされるというシステムも搭載され(いわゆるネジリ)、後に『ジャグラー』の告知ランプ点灯のタイミングにも採用され、現在では殆どのマシンに搭載されている。
[編集] リーチ目概要
本機、そして同社としても、大量リーチ目が一つのウリである。本機のリーチ目は、基本的に左リールにボーナス絵柄があることが条件である。その上でボーナスの山型やV型、L型など存在する。しかし、現在はビッグボーナス一直線がリーチ目というマシンが多数存在するため、本機においては一部リーチ目にならない目も存在し、最近のプレイヤーが錯覚に陥るケースもありうる。本機の配列上チェリーの上下にはボーナス絵柄が存在し、角・中チェリー時のボーナス絵柄の右リールの対角線上のボーナス絵柄全てがリーチ目になる。
そして、何と言っても、右リールのオレンジ・チェリー・7(左リール上or下段にボーナス絵柄が条件)が初めて採用され、後に「ゲチェナ(下段チェリー7)」という語呂の良い略称も与えられ、現在では殆どのマシンで採用されるほどの定番リーチ目となっている。更には、中段ベル・ベル・オレンジなどの小役ハズレ目や一瞬ではリーチ目に見えないようなマニアック目も存在し、初心者にもわかりやすい且つ上級者も唸るようなリーチ目構成となっていた。
[編集] 攻略法
本機は4号機であるため、リプレイ図柄入賞でJACINゲームに突入するが、業界初の4号機であるエレクトロコインジャパン(現エレコ)の『チェリーバー』同様リプレイはずしという概念は存在する。ところが、小役確率がそこまで高確率でないため効果は高くないものの、一部のマニアックなプレイヤーは微増を期待しリプレイはずしを実践することもあったが、当時はまだメジャーな打ち方ではなかった。そして、設定判別打法や小役回収打法など現在ではメジャーな攻略方法も存在した。それまでの攻略法とは違い店側の営業に大きく関わるものでなかったため黙認されていたものの、一部では上記の行為を禁止する店もあった。ちなみに、ビッグボーナス成立時にカエル絵柄で揃えると連荘しやすいという迷信も存在した。
[編集] 歴史に残る名機
同社の4号機第一弾として登場したにも関わらず、愛らしいキャラクター路線に大量リーチ目、更には微弱ながらも4号機特有の攻略法が通用し、そして重厚感溢れるFM音源など4号機初参入にしては完成度の高いマシンだったため、初心者から上級者まで幅広い支持を得てパチスロ機史上初の10万台オーバーの売上を記録。最終的には22万台を売り上げ、『北斗の拳』が記録を塗り替えるまでの10年間売上No.1の地位を維持しつづけていた。ちなみに全盛期は、本機がホールに設置されているパチスロ機の7割以上を占めるほどであった。
[編集] 多数存在するリメイク
4号機の歴史にその名を刻む『ニューパルサー』であるが、後に『ワイワイパルサー2』『ケロケロパルサー』『ワンパクパルサー』と立て続けにリリースしていくものの、『クランキーコンドル』(ユニバーサル、現アルゼ)から始まった技術介入時代の到来により、パルサーシリーズはもとより山佐自体が苦戦を強いられることになる。そして、新筐体開発による旧筐体在庫処分のために2000年に『ニューパルサーR』としてリメイクされる。中身はそれまでの『ニューパルサー』と変わらないということで意外にもヒットするが、このおかげで旧筐体の在庫処分ができたものの受注が残ったままニューパルサーシリーズが品切れとなってしまい、新筐体バージョンとして2001年に『ニューパルサーT』が登場する。そして、2003年には『ニューパルサーRX』、2004年には『ニューパルサーX』、そして2005年の『ニューパルサーRZ』が最後のシリーズとなる。
リール配列やリーチ目を継承した機種に、山佐曰わく「98年度版ニューパルサー」の『マイマイN』がある。ビグ絵柄のカエルがかたつむりになっている。また、左リールにボーナス絵柄なしのリーチ目が追加されている。
また、『でるでる小僧』という名前で発売されたニューパルサーもある。絵柄はピカ吾郎と同じキャラクターである。ちなみにマイマイNより先に発売された。
[編集] ニューパルサーシリーズの変遷
- 1993年 ニューパルサー
- 1998年 でるでる小僧(絵柄違い)
- 1998年 マイマイN(左リールボーナス絵柄なしのリーチ目が追加)
- 2000年 ニューパルサーR(ベル・ベル・カエルが10枚役に、小役の減算値、リール制御変更)
- 2001年 ニューパルサーT(テトラリール、最大ストック数1個かつボーナス終了後1Gで放出するストック機能搭載、ビッグボーナス終了後10ゲーム以内にビッグボーナス入賞でビッグ中のBGM変化)
- 2003年 ニューパルサーRX(テトラリールのデザイン変更、筐体カラーにブラック採用)
- 2004年 ニューパルサーX(リールサイズの拡大、バウンドストップ、バックライトによるデモ演出搭載)
- 2005年 ニューパルサーRZ(筐体カラーにミラーゴールド採用(基本仕様はRX同様))
|
|||||
---|---|---|---|---|---|
純Aタイプ: |