ネバドデルルイス火山
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ネバドデルルイス火山 | |
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標高 | 5389 m |
位置 | 4°53′N 75°22′W |
所在地 | コロンビア |
山系 | アンデス山脈 |
種類 | 火山 |
初登頂 | 1936年 M.Rappら |
ネバドデルルイス火山は、コロンビアの火山である。コロンビアの火山の中で最も高く、最も北に位置している。
1985年11月13日に、ネバドデルルイスは噴火した。火砕流により山頂の雪や氷が溶け、大量のラハールが発生した。ラハールの厚さは最大で50mに及び、100km以上の距離を流れた。ラハールはふもとの町などに多くの被害をもたらした。中でもラハールが直撃したアルメロの被害は甚大で、人口28700人の約4分の3にあたる21000人が死亡した。これを含め噴火による被害は死者23000人、負傷者5000人、家屋の損壊5000件とされている。これは、20世紀の間で2番目に大きい噴火による被害である(最大の被害は1902年のプレー山の噴火)。
生き残った人たちには、再度の噴火の可能性等の警告が行われたが、以前から偽情報が多く流れていたためあまり警告は聞き入れられなかった。
1990年代半ばになっても、町は60cm以上の灰や残骸に覆われていた。村人たちは、石や骨などを拾い集め神殿に点置した。間に合わせのフェンスで動物の侵入を防ぐことによって、現在では小さな木が育ち始めている。
この噴火のために、噴火の年のコロンビアの国民総生産の約20%にあたる77億ドルが費やされた。
ネバドデルルイスは、近隣の町から「眠れる獅子」と呼ばれるようになった。