フィルタリングソフト
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フィルタリングソフトは、ウェブサイト上の有害情報を遮断する目的で使用されるソフトウェア。コンテンツフィルタとも呼ばれる。
遮断する対象としては、アダルトサイト(ポルノ画像、出会い系サイト、アダルトショップ)、ギャンブル、自殺サイト、さらにはキャッシング、ネットショッピング、掲示板、チャットサイトなどが挙げられる。ただし、どのような情報を有害と見なして遮断するか、またその精度や判別方法は個別のソフトウェアによっても異なる。
[編集] フィルタリング方式
主な方式としてレイティング方式、ブラックリスト方式、ホワイトリスト方式、全文検索方式などが挙げられる。
- レイティング方式
- ウェブページの安全性を格付けし、その情報を元に遮断する対象を取捨選択する。第三者によりデータベースに安全化どうかの情報を蓄積する方法と、サイトの管理者がWebページのMETAタグに安全かどうかを記述するセルフレイティング方式の2種類に分類される。
- ブラックリスト方式
- 問題のあるサイトを登録し、それ以外のサイトを無条件的に許可する方式である。この方法だと無害なサイトを誤って遮断する確率が下がる反面、有害なサイトも登録されていないものは遮断できないという問題もある。
- ホワイトリスト方式
- 無害なサイトのみを登録し、それ以外を無条件的に遮断する。この方法だと確実に有害サイトを遮断できる反面、利用可能なサイトがかなり限定されてしまうという問題がある。
- 全文検索方式
- ページ内のキーワードやフレーズなどを検索し、有害なのか無害なのかを判別する方法である。ページのコンテンツを判断してアクセスするため、比較的確実性は高い。
しかしこれらの機能をもってしてもアクセスしたサイトの有害無害を完全に振り分けることは難しく、有害なサイトを振り分けることが出来たとしても無害なサイトまで遮断されてしまう、いわば「とばっちり」のようなケースも多い。そもそもどのような情報を有害とすべきかは使用する環境や個人の主観によって異なるため、何を持って有害か無害かを判別するのも難しいのが現状である。
日本国内で販売されている製品は、デジタルアーツ発売の「i-フィルター」などが有名である。意外に知られていないが、ワクチンソフトが時代の要請に応える形でフィルタリングソフトを内包していることがある(例:ウイルスバスター2007 トレンド フレックス セキュリティ)。また、それ以外にもさまざまなものがあり、これらの情報に関しては財団法人インターネット協会が製品・サービスの一覧を提供している。[1]